民間医局（株式会社メディカルプリンシプル社）の評判・口コミ・ランキング

現在の企業レビュー結果…「AA評価」

総評：ブランド力御三家の一角企業とも言い切れる民間医局

エムスリーキャリア、リクルートドクターズキャリアと並んで御三家と言ってよいほどのブランド力を持っている医師紹介会社です。素直に、民間医局は業界のガリバーたる組織力を持っている会社と言えるでしょう。同社グループのクリーク・アンド・リバー社はクリエイティブ派遣業界ではかなり有名なジャイアント企業ですが、同グループの医療部門を一手に背負っているのが、メディカルプリンシプル社の民間医局となります。

クリーク・アンド・リバー社が出版放送分野などのクリエイティブ分野に強いからでしょうか、メディカルプリンシプル社ではドクターなら1度は目にしたことが有るだろう出版物「ドクターズマガジン」を出版しています。

ドクターズマガジンでは、普段見ることができない著名医師の仕事ぶりやその医療哲学、プライベートから人物像まで深堀り取材が行われているので、興味を持って手に取った事があるドクターも多いはずです。一応、有料の雑誌ではありますが、民間医局の会員には無料で配られますので、実質的な民間医局の会報誌的役割も担っていると見てよいでしょう。

サイトそのもののスマートフィン化対応も他医師紹介よりも素早く実施し、その資本力と機動力には流石と言わざる得ない部分が多いです。システム投資も随分行っているようで、日々8000件近い求人情報が随時リアルタイムで更新されており、情報鮮度が高いです。登録医師には自動で新着情報が送られてきます。

落ち着いて転職サイトやアルバイトサイトを閲覧する時間が少ない医師には持ってこいのシステムです。変わったところでは、医師賠償責任保険、団体長期所得傷害補償保険の特別割引を行ったり（ライフサポートサービス）、ドクター向けに子育て支援、介護・家事代行サービス、スポーツクラブ、グルメ、旅行などを会員優待価格や割引価格で利用できる（福利厚生サービスメディ割）などの特徴は、なかなか中堅他社などには真似が難しいでしょう。

ベビーシッターサービスや女性医師支援サービスまでも備えているので、女性医師は安心して民間医局に転職サポートを委ねることができるように配慮されています。また、開業医師向けに診察圏調査を行っているのも、医師紹介会社としてはとても珍しいですね。

登録ドクター約66,000人、登録医療機関8,500施設。年間成約件数24,000件の実績を誇り、北海道から沖縄まで全国12の支店を含む14拠点を保有している点からも、広範囲な転職活動が可能になっています。都会で働きたい方、逆に、静かな地方でマイペースに勤務したい医師など、それぞれのニーズに会った案件に出会える可能性はとても大きいでしょう。これも、ガリバー組織としてシステムで求人募集をかき集めてくる結果としての、大規模な求人募集数が母数となるが所以の安心感といえそうです。

このようにいたれりつくせりの医師紹介会社筆頭格なのですが、あとはどんな能力のキャリアコンサルタントを担当につけてくれるのか、組織全体としてコンサルタント案件をしっかりとバックアップしてくれるのか、という点に興味が注がれます。

会社概要：株式会社メディカルプリンシプル社

商業登記簿謄本（画像クリックで拡大）

民間医局の業績について

従業員数220名強、売上27億円強は立派な数字ですし、利益はきちんと伸ばしています。ただし売上は微減傾向です。名実ともに医師派遣業界のトップランナーの一角といえます。研修医を囲い込む「レジナビ」を運営し、若手医師の育成やキャリア支援を積極に行いキャリアプランをサポートする体制も構築しています。

医師を連れて来る力がとにかく強い為、医療機関側からの信頼は厚いです。当然、非公開案件含めてよい求人募集が集まりやすい体制にはなっています。業界内では大手としての認知度も高まり、現状業績は安定しているものの、エムスリーキャリアを代表とするような資本力のある大手企業や新企業の参入により、陰りが出始めているのでは？との声も聞こえました。

というのも（多少厳しい見方では有りますが）、民間医局は実力主義で在席コンサルタントの報酬も決まる為、営業利益自体は伸びているが、社員教育や人材育成が成長に追いつかず相対的に不足している為、個別コンサルタントの能力平準化に成功しているとはあまり言えないとの見方があります。その結果、将来的な成長については課題が残るという評価ですね。あくまで外部からの判断ですが。

サービスサイトへのアクセス推移

アクセス状況の全体分析

同社運営の医師転職支援サービスサイトへのこのところのアクセス推移は上記のようになっております（2014年11月5日 SimilarWebにて調査）。検索サイトやSNSよりもダイレクトな指名によるアクセス流入が50％超となっており、同社の強いブランド力を示している結果となっています。ソーシャルサイトの利用頻度は、全アクセスの0.23%とかなり低めです。

アクセス参照元サイト

民間医局のアクセス流入参照元で大きなシェアをめるのは「医療問題弁護団（http://www.iryo-bengo.com/）」となっています。また、「レジナビ（http://www.residentnavi.com/）」との相互アクセス流出入の割合も多いようです。

アクセス検索キーワード

同社サイトへのアクセス検索キーワードは「民間医局」が大部分となっており、やはり、大きなサービスブランド力が発揮されていることの証左となっているようです。また、「沖縄、皮膚科　医師　求人」のキーワードを購入しており、沖縄の皮膚科医療機関から医師就業の緊急オーダーがあったろうことを伺わせます。

求人募集数は圧倒的な数

医師紹介会社を選択する際に気になる「母数となる保有求人募集数」ですが、民間医局に関しては何ら心配することがなさそうです。7万人近い登録ドクターと8600の医療機関（そのうち1000が公的医療機関）との営業ネットワークを有していれば、それはなんら疑問がないところです。

求人募集数の多さは民間医局の一番の強みであり、利用側のドクターにとっては最大のメリットであるのは間違いありません。

常勤求人募集だけでなく、非常勤、アルバイト求人に関しても相当豊富に揃っているのが特徴です。

ただし、その豊富な求人募集数に「あぐら」をかいているのでは？と思われる点があるのが登録医師の立場として考える際にはとても気になります（詳しくは後述いたします）。

医師求人数（2015年9月25日調査）

※キャリアコンサルタント保有求人と病医院直接応募求人を足した合計数
※同社保有の関連求人サイト全ての合計数

個別求人ニーズに対するオーダーメードの実力は？

気になるコンサルタントの能力なのですが、会社自体が若い為か、マニュアルや研修は無く、基本的にはOJTを通じて、自分でスキルアップを目指す若手社員が多い会社です。医師キャリアコンサルタントしての能力を磨くよりは、販売成績に重心が偏っているようにみられます。

実際の社員にインタビューをしてみると、多数の若手に対して、経験値方法な中間層が手薄となっている為に、新卒に対する教育を行う体制が出来ていないそう。これは担当コンサル担当の能力育成に直接響いてくるでしょう。結果、キャリア・サポートスキルについては、コンサルタント個々の差が生じやすく、必ずしも向上心の高い優秀なコンサルタントが担当になるとは限らないという現実があります。

もしそのようなケースに不幸にも遭遇してしまった場合、民間医局ではウェブサイトのメールフォームから担当者の変更を受け付けることが可能になりましたので、遠慮無く担当者の変更を申し出るべきでしょう。運悪くモチベーションや能力の低い担当者があなたについてしまうと、転職活動が大変なストレスになることもあります。ストレスになるだけでなく、高い確率で転職活動そのものが失敗に陥る可能性がでてきてしまいますので、注意すべきです。

女性医師特有の悩みに理解が深いサポートが期待できる

メディカルプリンシプル社は女性社員が半数と多く、産休育児休暇もあり、短時間勤務もある為、女性社員も非常に働きやすい職場となっていると言われます。支店長までなっている女性社員も多く、勤続年数も長い社員が多い為、女性医師の転職には理解をもって臨んでくれる可能性が高いでしょう。ライフワークを重要視する女性医師については、復職サポートなどもあります。

代表取締役社長　中村明氏

民間医局(株式会社メディカルプリンシプル社)代表取締役社長である中村明氏のプロフィール等は下記になります。柴田氏は人材サービス業株式会社クリーク・アンド・リバー社の取締役会長も兼務しています。

中村明氏のブログ、SNS等はみつかりませんでした。

当研究所が独自で毎年調査している「日本の医師紹介会社TOP100社ランキング調査」において株式会社メディカルプリンシプル社提供の「民間医局」はトップ３ランキング入りできたでのしょうか？結果はこのようになっております。

非常勤求人募集数部門	スポット求人募集数部門
【北海道エリア】 常勤求人数部門	【北海道エリア】 スポット求人数部門
【福岡エリア】 常勤求人数部門	健診・人間ドック求人数部門

以上で見事トップ３ランキング入りを果たしております。
また、その他項目を含めたランキング結果一覧は下記のようになっております。

医師紹介会社業界の中では大手の1社と言える民間医局。他の大手医師紹介会社と決定的に何か有利な点があるという程の差別化は得られていないものの、現在、非常に激しくなっている競合間との争いの中においても、一定の安定感ある仕事ぶりとブランディングイメージで、今後も生き残っていくことは確実でしょう。

また、株式会社メディカルプリンシプル社そのものが女性社員にとって就労環境の良い会社であるため、仕事と家庭、育児などの両立に頭を悩ましている女性医師にとっては信頼できるパートナーとなる可能性が高く、圧倒的な求人数と情報鮮度の高いリアルタイム求人を定期的に送付してくれるいうメリットがあるために、「抑え」として登録しておくには十分な存在です。よって、私は民間医局医師紹介サービスを評価AAと判定いたしました。

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この記事を書いた人

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