医師の年収満足度

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先生は現在の年収に満足していますか?

医師の年収満足度

 

医師の転職調査をすると、主要な転職動機の1つに「年収アップのため」という項目は必ず出てきます。世間一般の職種と比べてプラチナ資格と言われる医師免許を持つ方の年収は、平均値をとっても中間地をとっても大変高額な部類に入ります。

 

当然、医師紹介会社も広告などで「年収アップが可能です!」と盛んに喧伝します。一方、業務強度も一般業務と比較してとてもハードであり、「激務な職種の代表格」であるのは間違いありません。

 

これは普段から昼夜を問わずの激務の中に身を置かれている、医師の皆様ご自身が一番ご存知のことかと思います。

 

それでは実際に医師の皆様は「年収」に対してどういった本音をお持ちなのでしょうか。日本経済新聞を始め、いくつかの調査から一定の結界が見えてきました。


日本経済新聞社の調査によると…

2013年9月の日本経済新聞社の記事(調査は日経メディカルオンライン、日経メディカルキャリアの合同調査)によると、勤務医840人にアンケートをとったところ、およそ6割の医師が現在の年収に満足しているとのことです。過去5回の調査の中で、半数以上の医師が「給与に満足」と答えたのは今回が初めてであるとのこと。

 

この調査での平均年収は1477万円で、賃金構造基本統計調査等の厚生労働省発表データである平均年収1,144万円よりかなり平均年収が多めになっていますが、それでも4割の医師が「現状の年収に不満」「かなり不満」と答えたということになります。

 

現在の年収が不満であると答えた医師の多くが年収は1500万以下の方であり、この数値1,500万をご自身の年収が超えると、満足度は一様に高くなりやすいとの傾向を日経は分析しています。

 

たしかに、私の周囲の医師を見回しても1500万程度以上の年収をとっているだろう、と明らかに判断できる医師の場合、転職の理由が「年収アップ」ではなく、「家族のため」だったり「自分のため(に時間をつくりたい)」とするケースが多いです。年収に対する不満が1500万円を境に発露するというデータは、経験則からいってもなんとなくしっくりと腑に落ちます。

 

 

上記数字はアルバイト収入を含めたもの

 

厚生労働省発表の医師平均年収が1,144万円で日経のデータが1,477万円。双方には333万円もの大差が生まれているので、どうしてだろうかと思ったところ、日経の調査はアルバイト収入を含めた医師個人の収入総額であるとのことです。その内訳は、1,477万円のうちの12%である184万円がアルバイト収入であり、常勤先からの収入が残り88%の1,260万円ということになります。

 

おそらくこの1,260万円というデータが、厚生労働省「賃金構造基本統計調査」内での1,144万円というデータに近いものとなるのでしょう(それでもまだ100万円以上の乖離がありますが)。

 

またさらに日経の記事では、収入をアルバイトに頼らざるをえない35歳以下の若手医師においては、総収入の17%をアルバイトに頼っていると指摘しています。実際に、医師ご自身が務めている常勤先の日当よりも、アルバイト先の日当の方が当直、日直に限らず多いというデータも紹介されていました。

 

  常勤勤務先 アルバイト先
宿当直料の平均額 20,052円 42,646円
日当直料の平均額 31,788円 59,587円

日本経済新聞社の調査を引用

 

以前、私がクライアントの要請で医師の年収に関する考え方をアンケートした際は下記のような声が聞こえました。年収に対する医師の本音としてはこのようなところなのでしょう。

 

  • 失敗をした場合患者の命に関わる仕事なのだから、ある程度の高給は当然だと思う(50代医師)。
  •  

  • 訴訟リスクを常に抱えている仕事なので、一般の偏りもリスクが多い。年収にももっと反映するべき(40代医師)。
  •  

  • 超過労働があたりまえの職場も多い。もうすこし労働時間を給与に反映させてほしい(30代医師)
  •  

  • 労働時間と比べて貰いすぎ(年収2900万円)の印象もあるが、長年の苦労と今のポジションには妥当(60代医師)
  •  

  • 人それぞれだと思います。お金に換算できない仕事なので(20代医師)
  •  

  • ストレスフルで飲酒が増え体重も増える仕事なので、自分の年収(1700万円))は普通だと思う(40代医師)
  •  

  • 開業して8年だがそれほどうまく経営が行っていない。毎日診察を7時間、検査を2-3時間、地域患者のため働いているのですが、開業時の資金調達で銀行からの借入金がまだまだ残っているので自身の年収を上げるような余裕はありません。うかうか自分は病気にもなることもできない(40代医師)。
  •  

  • 3000万貰っても精神力が必要かも。不規則勤務、重責、クレーム、訴訟リスク、家庭不和…心配事は付きない(30代医師)。
  •  

  • まるで自分の命を削りながら他人の命を助けているような毎日。年収のことなど考える余裕もない。一般の仕事よりは多く貰っているのだろうけれど…(30代医師)。
  •  

  • 仕事としてのやりがいは他の職種と代えがたい。仕事に打ち込み続けて10年、20年とあっという間に過ぎてしまった。ただしやりがいだけでは超えられないハードな仕事が日々襲ってくるのも事実です。内科、外科は超ハードな日々になります。楽な科もあるのでしょうが、給与と見合っていない(楽なのに高給)ケースも多いみたいです。羨ましい(60代医師)。
  •  

  • 勤務は給料安すぎる。看護婦にもこき使われるし忙しい(20代医師)。
  •  

  • 地方公立病院で勤務医をしています。都市部勤務医よりも年収は多いと思いますが、正直激務です。オンコールの交代制やシステムについても不満がありますのでこの勤務条件だともっと給与を増やしてほしいと自然思ってしまいます(40代医師)。

 

このように同じ医師として勤務する方でも、就業先の医療機関は診療科、契約スタイル(常勤、フリーランス)、年齡などによってかなり本音にも差が見て取れます。あなたの場合はどうでしょうか?年収に不満がある場合は転職するもよし、いまの職場でステップアップを目指すもよし。

 

いずれにせよ、多忙な日々をぬって、積極的に新しいアクションを自ら起こすことで、多くの医師が自分の生き方を決めていることがアンケートからよく見えてきました。

 

 

(文責・医師紹介会社研究所 所長 野村龍一)

 

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厚生労働省の調査によると、2014年の呼吸器外科医の人数は1,772人で、全40科中28位と「医師の数が少なめの診療科」といえます。一方で、呼吸器内科医の人数は5,555人、17位と、この分野でも「内高外低」の傾向は顕著でした。
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厚生労働省の調査によると、2014年の乳腺外科医の人数は1,622人で、全40科中30位と「医師が少なめの診療科」といえます。2008年の乳腺外科医の数は913人(31位)でしたので、2014年までの6年間で709人増、77.7%アップ、1.8倍になっています。
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シリーズ医師の年収と未来:「耳鼻咽喉科医」編
厚生労働省の調査によると2014年の耳鼻咽喉科医の人数は9,211人でした。医師の多さランキングでは全40科中11位ですので「国内に多くいる医師」といえます。全医師296,845人に占める割合は3.1%でした。
シリーズ医師の年収と未来:「肛門外科医」編
厚生労働省の調査によると2014年の肛門外科医の人数は432人でした。医師の多さランキングでは全40科中38位ですので「かなり少ない医師」といえます。全医師数296,845人に占める割合は0.15%にすぎません。
シリーズ医師の年収と未来:「泌尿器科医」編
厚生労働省の調査によると2014年の泌尿器科医の人数は6,837人で、全40科中15位と、「国内では比較的多い医者」という位置づけです。増加率をみると、2004年の6,032人から10年間で805人増え、増加率は13.3%でした。
シリーズ医師の年収と未来:「放射線科医」編
医師専用求人サイト「リクルートドクターズキャリア」には、放射線科医の求人票が169件掲載されています(2016年12月現在)。この数字は「比較的求人数が多い診療科」といえます。
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