転職市場で引っ張りだこの常勤医師とは?

転職市場で「人気」となる医師人材とは?

■ 記事作成日 2017/2/28 ■ 最終更新日 2017/2/28

日本では現在、“経済財政改革2008”により医学部増員が図られ、全国の医師数は着実に増えています。推計では、平成36年ころに医師の需要と供給は均衡するといわれています。

 

医師全体の人数が増えてくると、世の中の情勢などにより“本当に必要とされる医師”像も、以前とは大きく変わってくることになるでしょう。今回は、現代の“本当に必要とされる医師”の姿について考えていきます。

 

実は増えている医師数

 

国が平成9年に医学部の定員を削減して以降、毎年新たに医師になる人数は減っていました。しかしその後、全国での医師不足が社会問題化し、平成20年から今度は「医学部の定員を増員しよう」となりました。それ以降、医師数は着実に増えています。人口10万対でみると、平成24年の時点で244.9人(全国平均)、20年前と比較するとおよそ1.3倍に増加しています。

 

都道府県ごとの医師数の状況は、医療施設に従事する医師数が多い都道府県(人口10万人対)が京都府(307.9人)、東京都(304.5人)、徳島県(303.3人)となります。一方で、埼玉県(152.8人)、茨城県(169.6人)、千葉県(182.9人)では全国平均よりも少なくなっています。

 

実は、47都道府県中22都道府県で、医師数が全国平均を上回っている、という現状があります。これだけを見ると、日本の約半分の都道府県で医師数が充足し始めているのではないか、と考えてしまうかもしれません。しかし、必ずしも「全国平均=必要医師数」ではありませんし、医師の絶対数と地域較差の問題もありますので、決して医師が足りているわけでは無いのです。

 

現在、各都道府県では、

 

  • 特定の地域や診療科での勤務を条件に“地域枠”を活用した医学部入学定員の増員
  • 地域医療支援センターを設立して地域における医師の偏在解消を図る

 

など、それぞれの地域独自の医師確保対策を進めています。今後は、医師の絶対数を増やすだけではなく、地域較差の是正に向けた対策が、強化されていくことになります。

 

今後、必要とされる医師は何科の医師?

 

医師数が着実に増えていく中で、今後必要とされる医師はどの診療科の医師となるのでしょうか。ここでは、2010年と2015年に行われた“必要医師数実態調査”の結果を比較してみます。

 

2010年の調査結果をみると、全国的に必要医師数が多い診療科は、リハビリテーション科、救急科、産科となっています。5年後の2015年に行われた同様の調査では、リハビリテーション科、アレルギー科、救急科でした(図1)。

 

図1 必要医師数倍率と必要求人医師数倍率の推移

 

ところで、団塊の世代が75歳以上となる2025年以降、医療や介護への需要はさらに増加するにも関わらず、医療者全体で人手不足となる可能性があります。

 

その対策として国が打ち出した“地域包括ケアシステム”では、急性期病棟の入院期間の短縮化、在宅復帰率の向上を示唆しています。このことからも、残存機能を生かした在宅復帰に向け、リハビリテーション科は、さらに医師の需要が高くなると予測できます。

 

それを裏付けるように、2004年から2014年の10年間で、回復期リハビリテーション科の病床数はおよそ2.5倍以上に増加しています。

 

一方で、リハビリテーション科の専門医がカバーする領域は、保健・医療・福祉分野と幅広く、その専門性と役割が他科と比べて極めて広いという特殊性があることから、従事する医師数が少なく、なかなか増えてこない、という課題もあるようです。

 

また、2010年に必要医師数の倍率として上位に挙がっていた産科は、2015年にはやや順位を下げています。

 

その背景としては、女性医師数が増加し、産科を希望する医師増えていることが影響していると考えられています。しかし産科は“非常勤勤務が難しい”科ともいわれていますので、いずれはこのバランスも変わってくるかもしれません。

 

さらに超高齢化社会という現実に絡み、内科、整形外科などの“高齢者の受診率が高い診療科”も必要医師数は多くなってはいますが、専門としている医師数が比較的多いことからか、求人倍率としてはほぼ平均値となっているようです。

 

5年間で“必要とされる医師”はどう変わったか

 

2010年と2015年の必要医師数を比較すると、大きな違いが見られたのは、5年前には平均以下であった“アレルギー科”が増えていることが挙げられます(図1)。

 

この背景には、アトピーや花粉症などのアレルギー疾患が若年層にも見られることや、患者数が全体的に増加傾向にあることなどから、老若男女問わずに診療の対象となっていることなどが考えられます。また、美容外科も、2010年から2015年の間に必要求人医師数が急に増えています。

 

これは、

 

  • 美容外科は診療行為が自費診療となり高額な診療報酬が得られること
  • 必ずしも入院施設を必要としないため夜勤が必須ではないこと

 

などの理由から、ライフワークバランスの維持につながるため、医師による開業が増えていることが大きな理由となっていると考えられます。

 

一方で、必要医師倍率が高いにも関わらず、“必要求人医師倍率”が低くなるのは、産科、アレルギー科、肛門外科科などです(図2)。

 

図2 必要医師数倍率と、必要求人医師数倍率との比較(2015年調査結果より作図)

 

これらの診療科に対する求人理由としては、現職医師の負担軽減や退職医師の補充が挙げられますが、実際には

 

  • 求人を出しても確保が見込めない
  • (足りないことは分かっていても)具体的な求人計画は今後検討する

 

などの理由から、必要人数を確保できるだけの“求人”がなされていないのが現実のようです。つまり、これらの診療科の医師が転職しようと考えた場合は「医師数としては必要とされているが有効な求人が出てない」可能性も、考慮しておく必要がありそうです。

 

まとめ

 

日本の状況だけに限ってみれば、時代によって求められている医師は、社会情勢や日本の経済的な情勢などにより、変化していることが分かります。

 

医師全体の人数が増加するのは良いことですし、地域独自の医師確保対策がなされてはいますが、現実的な課題として、地域や診療科による“医師数の偏在”は、ますます拡大していくのかもしれません。

 

医師として働き続けることにどのような“意義”を見い出すのか。本当の意味で“成功する転職”をするためには、自らが必要な情報を集め、現在の自分の立ち位置や“目指す医師像”と比較するなど、自らが行動を起こすことが、鍵となってくるのではないでしょうか。

 

 

【参考資料】

 

文部科学省 高等教育局 医学教育課:これまでの医学部入学定員増等の取組について
http://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/chousa/koutou/043/siryo/__icsFiles/afieldfile/2011/01/18/1300372_1.pdf

 

厚生労働省:高齢期を支える医療・介護制度
http://www.mhlw.go.jp/wp/hakusyo/kousei/16/dl/1-03.pdf 

 

厚生労働省 地域ケアシステム
http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/hukushi_kaigo/kaigo_koureisha/chiiki-houkatsu/

 

厚生労働省;個別事項 
http://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-12404000-Hokenkyoku-Iryouka/0000105860.pdf

 

厚生労働省H26年 受療率 
http://www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/kanja/14/dl/02.pdf

 

公益社団法人日本リハビリテーション医学会 
http://www.jarm.or.jp/member/member_specialists/member_specialists_supply-demand.html

 

日本医師会 病院における必要医師数調査結果 
http://www.jmari.med.or.jp/download/WP346.pdf

 

厚生労働省 外来医療 
http://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-12404000-Hokenkyoku-Iryouka/0000081548.pdf

 

厚生労働省:病院等における必要医師数実態調査の概要
http://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/2r9852000000ssez-img/2r9852000000ssgg.pdf

 

この記事を書いた人


野村龍一(医師紹介会社研究所 所長)

某医療人材紹介会社にて、10年以上コンサルタントとして従事。これまで700名を超える医師の転職をエスコートしてきた。担当フィールドは医療現場から企業、医薬品開発、在宅ドクターなど多岐にわたる。現在は医療経営専門の大学院に通いながら、医師紹介支援会社に関する評論、経営コンサルタントとして活動中。40代・東京出身・目下の悩みは息子の進路。

医師キャリア研究のプロが先生のお悩み・質問にお答えします


転職市場で引っ張りだこの常勤医師とは?


転職市場で引っ張りだこの常勤医師とは?


転職市場で引っ張りだこの常勤医師とは?


【お願い】この記事があなた様のお役に立ちましたら是非「いいね」「ツイート」をお願い致します。
 

【2017年11月常勤転職版 =初心者向け登録推奨3社=】 当研究所が成績優秀コンサルタントを先生のご担当へとブッキングします

転職市場で引っ張りだこの常勤医師とは?

数ある医師転職支援会社への登録に迷ったら・・・まずはこの3社だけまとめて登録すれば失敗の確率はグンと下がります常勤転職、非常勤アルバイト転職の2パターンでそれぞれの初心者にオススメ登録先(有力企業のみを厳選、且つ、成績優秀コンサルを担当につけるよう当方がアレンジできる企業)をパッケージングしてみました(2017年度最新データに基いて分析)。

 

医師紹介会社研究所所長・野村龍一

下記の推薦企業は、当研究所所長が先方企業を直接訪問した上で「誠実で親身に医師に寄り添う姿勢」「強引な転職などを誘因しない姿勢」「医療機関から高い信頼を得ている証左」を確認済みの紹介会社です。各企業上層部には、「当会社研究所サイト経由で登録した医師」に対し、「通常登録の方よりも手厚いサポート」「社内でも特に優秀なコンサルタントを担当につけていただくこと」をお約束頂いています
登録無料、すぐ転職しなくても情報収集目的のみで『お試し登録可能』、匿名転職サポート可能、ヘッドハント有り、6000ヶ所以上の医療機関や大学との取引あり、医局の退職事例多数、コンサルタントレベル高し

転職市場で引っ張りだこの常勤医師とは?

医師会員21万人を誇るソニーグループ運営の医師ポータルサイト「m3.com」グループ会社。一般人材紹介企業と異なり、医師に特化した上でこの事業規模の大きさを誇るため、好条件の求人情報の収集力がずば抜けている印象がある。当然、所属医師コンサルやエージェントの数も多く、個別の医師に対して「相性のあったパートナー」が探しやすいと言える。年収2500万以上、週4日で年収2200万といった高額条件の案件を多数保有しつつ、個別医師のライフスタイルや家族都合などを考慮した勤務条件を引き出す力にも非常に長けており、自ら医療機関と交渉して好条件求人を創り出すことが可能な企業。

転職市場で引っ張りだこの常勤医師とは?  転職市場で引っ張りだこの常勤医師とは?

対医療機関交渉力 高条件求人情報収集力 専門人材紹介業総合力
医師転職サイト比較ランキング調査 医師転職サイト比較ランキング調査 医師転職サイト比較ランキング調査

登録無料、匿名転職サポート可能、産業医に強み

新興勢力の医師紹介会社の中では最も勢いのある企業です。東京の常勤転職に非常に強みを持っており、同エリアで常勤転職希望に該当する医師は是非とも1度相談をする価値があるでしょう。また、年収1800万円以上の高収入求人や、産業医にも力を入れていることが調査でわかっております。組織規模はまだまだこれからといったところですが、実力派の個性あるコンサルタントが揃っているところから、属人的能力の強い医師紹介会社の1つです。

転職市場で引っ張りだこの常勤医師とは?  転職市場で引っ張りだこの常勤医師とは?

対医療機関交渉力 高条件求人情報収集力 専門人材紹介業総合力
医師転職サイト比較ランキング調査 医師転職サイト比較ランキング調査 医師転職サイト比較ランキング調査

業界トップレベルの圧倒的な求人数と非公開求人の充実が売り

転職市場で引っ張りだこの常勤医師とは?

医師転職ドットコムを運営する株式会社メディウェルは、医師紹介業界のリーディングカンパニー1角を占めている著名企業です。医師転職ドットコムの最も大きな売りは、他社を凌駕する圧倒的な求人情報数といえます。求人カバレッジエリアも日本全国に及んでおり、非常勤/スポット求人を求める医師のどのようなニーズにも一定以上の回答を用意することができる、数少ない企業の1つといえます。医師紹介会社にまよったら、まずとりあえずは同社に登録をしておくことが、好条件求人を見過ごさないためのポイントとなるでしょう。

転職市場で引っ張りだこの常勤医師とは?  転職市場で引っ張りだこの常勤医師とは?

対医療機関交渉力 高条件求人情報収集力 専門人材紹介業総合力
医師転職サイト比較ランキング調査 医師転職サイト比較ランキング調査 医師転職サイト比較ランキング調査

常勤オーダーメイド求人とアフターフォローに強み

転職市場で引っ張りだこの常勤医師とは?

2011年創業にも関わらず、一気に事業展開を加速させて業界を驚かせている新興企業の1社です。大手医師紹介会社のベテランコンサルタントが集結して立ち上がった企業であり、特徴としては常勤転職へのオーダーメイド求人クリエイト、転職後のアフターフォローの徹底等があげられます。新興企業ですが、担当となるスタッフはベテランが多いため、初めて転職をする医師でも安心して業務を委託できるのが心強いです。

転職市場で引っ張りだこの常勤医師とは?  転職市場で引っ張りだこの常勤医師とは?

対医療機関交渉力 高条件求人情報収集力 専門人材紹介業総合力
医師転職サイト比較ランキング調査 医師転職サイト比較ランキング調査 医師転職サイト比較ランキング調査

登録無料、情報収集目的のみでお試し登録可能、業歴10年

転職市場で引っ張りだこの常勤医師とは?

業界歴10年、全国10拠点展開の老舗企業メディカルステージでは、賞味期限の維持管理を徹底された保有求人数6000件以上を誇示する、常勤転職の「Dr.転職なび」に加えて、医師のニーズやご意向を中心に求人を組み立てて創りだすオーダーメイド型の求人サイト「AgentxMedicalStage」等を新たに展開。実際の業務量がわかる求人票の作成へのこだわりや、コンサルタント全員が医療経営士資格取得者として、能力担保を対外的に明示した転職サポーティング体制を打ち出している、高評価の医師転職支援会社です。

転職市場で引っ張りだこの常勤医師とは?  転職市場で引っ張りだこの常勤医師とは?

対医療機関交渉力 高条件求人情報収集力 専門人材紹介業総合力
医師転職サイト比較ランキング調査 医師転職サイト比較ランキング調査 医師転職サイト比較ランキング調査


尚、上記トップ3は常勤転職支援のみを考慮したランキングですので、アルバイト求人/非常勤求人に関するトップランキングは下記リンクからご参照下さい。

転職市場で引っ張りだこの常勤医師とは?

また、おすすめできる会社がある一方、おすすめできない会社があるのも当然です。当サイトが医師転職にあたって、あまり登録をおすすめできないC評価の医師求人転職支援会社はこちらから見ることができますので、是非、一緒に参考にしてみてください。

転職市場で引っ張りだこの常勤医師とは?


転職市場で引っ張りだこの常勤医師とは?

医師紹介会社への登録を考えているけれど、企業レビューや各ランキングだけでは不明な点がある、不安がある、登録の方法や特定の医師紹介会社の本当の姿(しつこい勧誘がされないか、騙されやしないか、誠実かどうか、具体的にどの担当コンサルがおすすめか)等を登録前にこっそり知りたい、このように個人的に当研究所所長の野村に相談をしたい方は、遠慮無くメールをしてください。

登録前相談用アドレス: ryuichinomura777@gmail.com


常に客観的な立場から、貴方の事情に合わせたご回答をさせていただきます。

※原則、24-48時間程度でお返事します。お気軽にどうぞ
※どのような内容でも問題ありません。是非、匿名で安心してご連絡下さい。

転職市場で引っ張りだこの常勤医師とは?|医師紹介会社研究所関連ページ

常勤医師としての転職
転職成功事例600名以上!医師専門のベテラン転職支援コンサルタントによる、医師向け「失敗しない転職方法」の伝授と、医師転職支援会社の比較検討評価を紹介
ワーキングプア医師は存在するか?
初めて転職をする医師を支えて成功事例600名以上!医師専門のベテラン転職支援コンサルタントによる、医師向け「失敗しない転職方法」の伝授と、医師紹介会社を選ぶ際の比較検討評価ポイント・ランキングレビューを紹介致します。
常勤医師の転職先と年収差の相関
初めて転職をする医師を支えて成功事例600名以上!医師専門のベテラン転職支援コンサルタントによる、医師向け「失敗しない転職方法」の伝授と、医師紹介会社を選ぶ際の比較検討評価ポイント・ランキングレビューを紹介致します。
勤務医における確定申告のススメ =手順と方法=
確定申告はフリーランス医師だけでなく、勤務医にも必要なケースがあります。特にアルバイトをしている勤務医の方は、上手に確定申告をすることで、収める税金を大きく節税できることも有るのを知っていますか?
常勤医師の転職とヘッドハンティング
「あの医師は、どうやらヘッドハンティングを受けて転職したようだ」…ドクター仲間との話でこのような噂を聞いた経験はありませんか?…しかしヘッドハンターは、いったいどうやって彼を引き抜いたのか?…ヘッドハンティング転職は“得”なのか?…医師転職のヘッドハンティングという疑問に焦点を当ててみましょう。
常勤医師の転職市場価値が高まるプライマリ・ケア医
ここ数年、「プライマリ・ケア医は転職に優位」という話が流行語の様に飛び交っています。しかしまだ、その診療科や専門医認定を受けているドクターは少なく、その市場実態はベールにつつまれていると感じるドクターも多いよう。プライマリ・ケア医って実際どうなの?…について、考えてみる事にしましょう。
一般病院への転職、何を見てどう考える?常勤編
当コラムでは以前、一般病院への転職について、医師の視点からの考察をご紹介してきました。今回はその中でも、働き方を“常勤”と位置づけ、常勤で働く上で何を見てどう考えていくと良いのかについて、考えてみたいと思います。
勤務医師の平均労働時間(長時間労働問題)
大手企業における長時間勤務が社会問題になっていますが、過酷な労働を強いられている業種といえば、病院などで働く勤務医師もその筆頭に名を連ねます。 政府は民間企業の社員たちを念頭におき、残業時間の上限を「年間720時間以内」「月100時間未満」とする法案の提出を検討していますが、これを勤務医師にも適用することも議論されています。

個別レビュー高成績TOP3

お勧めコンテンツ

かなり得する医師転職TIPS


Site Top 常勤転職の推奨3社 非常勤・スポットの推奨3社 About Us Contact Us Dr.くめがわの転職体験談