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第19回:まだ若い医師の開業は得か損か

まだ若い医師の開業は得か損か

 

■ 記事作成日 2017/8/8 ■ 最終更新日 2017/12/6

 

早期のクリニック開業メリット、デメリットについて

 

元看護師のライター紅花子です。
このコラムでは、私の約10年の看護師経験の中で感じた“医師として活躍するために必要な素質”についてお伝えしています。

 

今回は「早期の開業は得か損か」というテーマで、実際の医師に伺ったお話を元に、看護師視点で考えてみたいと思います。

 

早期の開業の“得(メリット)”とは

 

私が以前働いていたクリニックの院長先生(以下、A医師)は、研修医としての期間を全うし、正規の医師として大学病院で働き始めてからわずか2年余りで退職。自分のクリニックを開業しました。

 

世間的に見ても、かなり早い開業。医師として見ればなおのこと、開業するタイミングは早かったと思います。肩書も不十分であることは間違いありませんが、幸いにもこの医師は開業した土地に医師の専門分野のクリニックが少なかったことや、様々な志向を凝らした経営スタイルが地域住民たちのニーズとマッチし、現在でもクリニックは続いています。

 

早期の開業をしたことによってA医師が得た“得”とは、一体何だったのでしょうか。

 

同年代の医師より「経営者としてのノウハウ」が身につく

 

クリニックを開業すると、自分は医師であり、経営者となります。そのため、医療の知識だけでなく、経営者としての知識も体得しておかなければなりません。勉強するべきことは非常に多くなるでしょう。その反面、同年代の医師よりも“経営者としてのノウハウや視点”を、早い時期に身につけることができます。

 

A医師は大学時代の同窓会や医局時代の友人と会っても、医療以外の視点から話ができるということに“得”を感じることが多かったようです。

 

自分の時間が確保できる

 

ライフワークバランスの均衡が求められる昨今。特に医師は勤務時間が長い職業として一般的にも知られています。病院勤務医の勤務時間は年代が上がるにつれて減少するものの、20代、30代医師の週あたり勤務時間は55時間以上となり、すでに厚生労働省が明示する法定労働時間を軽く超えてしまっています。

 

この過重労働によって心身のバランスを崩し、プライベートが充実できない、家庭を持つことができないと嘆く医師が多いのも現状です。一方で、早期に開業することで20代、30代でプライベートの時間をも十分に確保することができるため、生涯にわたってライフワークバランスの均衡を保つことができます。

 

A医師も早期に開業したことで、心身のバランスを崩すことなく、医師として以外にもやりたかったこと(=今のところは趣味)を続けながら、仕事を楽しく全うされているようです。

 

「若い開業医」の需要は高い

 

開業医した後も勤勉であったこの医師は、積極的に各種セミナーや勉強会に参加し、自分の診療分野の学会活動も精力的に行っていたようです。やはり、若いうちに開業した医師は少ないため、どの場所に行っても称賛され「この場にいるだけで活気つく」などという言葉も聞かれたようです。

 

また、厚生労働省の調査によると、医師の開業志向が高まるのは30代とされています。つまり、特に同年代の医師の中に開業志向が高まった時には、すでに開業して成功を収めていたA医師を「見習いたい」と考える医師は多く、開業の相談などを受けることも多かったと言います。

 

医師としてだけではなく、「若き経営者」としての後進指導なども高く評価され、やりがいを感じることが多かったようです。病院勤務医時代には周りと比較され、常に過重な課題を課せられ続けていたA医師にとって、早期の開業は「得しかなかった」のだそうです。

 

早期開業の“損(デメリット)”とは

 

早期開業に対する“損”というのは、主に人間関係によるものが多いようです。医師としての知識は、研修会へ足を運んだり、勉強していくことで積まれていくものの、医療スタッフや患者さんとの人間関係というのは、現場で実際に経験することで身につくスキルです。

 

臨床経験が短いことによる経験の未熟さは、医療面よりも人間関係に見受けられるものと考えられます。実際に、A医師と共に働いてきた従業員や、開業そのものをサポートした別の医師の立場から伺った、早期開業の“損”に関する声をまとめてみます。

 

看護師や他の医療スタッフとの関係性を築けない

 

研修医時代は先輩医師のサポート受けて研修を受け、仮に診察のシーンでは医師として1人立ちしていても、治療方針の決定や手術などについては、まだまだ先輩医師のサポートが必要です。では、看護師など他の医療スタッフとの関係性はどうでしょうか。

 

開業をすると、医療スタッフに対するマネジメントなども、自分でやらなければなりません。しかし、早期に開業した場合、このヒューマンマネジメントやチームマネジメントは、十分に携わっていないこともあり、実体験が不足していることがあります。その結果、看護師や医療スタッフとの関係性を上手く築けない、悪い言い方をすれば医療スタッフから信用されていない早期開業の医師」は、少なからずいます。

 

もちろん、これは人間性の問題もあるのかもしれませんが、違う職種、様々な年代をマネジメントするということは、一般社会においても難易度の高いものです。結果的に、看護師など他の医療スタッフの定着率が悪い、良い人材を確保できないという状況に陥ることも多いようです。

 

患者のクレームなどをうまく対処できない

 

研修医時代、あるいは医師として従事し始めたばかりの頃は、モンスターペイシェントや関わりの難しい患者さんも、全ての対応を自分行ったわけではありません。しかし開業すると、そのような患者さんへの対応も、自分で行うことになります。自分以外のスタッフに対するクレームも同様です。

 

しかし、こういったトラブル対応の経験が、開業前に不十分である場合、結果的には患者さんとのトラブルがより大きくなることがあります。さらに、その対処を看護師や事務など他の医療スタッフへ任せることが多くなると、スタッフたちから自分への不満も、募っていくでしょう。

 

実際のところ、早期開業は得なのか?損なのか?

 

日本医師会が2009年に行ったアンケート調査によると、開業年齢の平均は41.3歳だそうです。一方、厚生労働省の調査では「医師の開業志向が高まるのは30代」としていることから、30代で開業したいなと考えて40代で実際に開業に踏み切るというのが、医療業界のセオリーとなっているようです。

 

また、開業してから医師が負担と感じている業務について見てみると、自身の医療水準の維持だけでなく、スタッフの採用や教育などの管理といったヒューマンマネジメントの部分が大きくなってきます。

 

開業動機についてはどうでしょうか。日本医師会の調査では、病院勤務による過重労働やストレスによる開放や、理想の医療の追求という意見が多いようです。つまり、早期に開業することでこのようなことを体験することなく、理想の医療を追い求め続けることができるという“得”はあるかもしれません。

 

同世代の医師が開業意欲を燃やして準備を進めている中、自分はすでに築き上げてきたものを継続していくという段階になるため、労力の面から考えても“得”をしているかもしれません。

 

しかし、人間関係での“損”は大きいものです。看護師などの医療スタッフがいなければ業務は多忙を極めます。また、患者との折り合いをうまくつけられなければ、クリニックの評判は傾き、閉院に追い込まれる可能性もあります。

 

まとめ

 

結局のところ「人間関係が開業のすべてを支えている」と言っても過言ではありません。したがって、早期開業はもちろん、医師自身にとって“得”が多いものかもしれませんが、勤務医の間に人間関係のノウハウを十分に学び、「人間関係の部分で損をしないマネジメント力」をつけてから開業するというのが、1番「得をする道」なのかもしれません。

 

 

参考資料

 

厚生労働省 医師の勤務実態及び働き方の 意向等に関する調査
http://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-10801000-Iseikyoku-Soumuka/0000161146.pdf

 

厚生労働省 労働時間・休日
http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/koyou_roudou/roudoukijun/roudouzikan/index.html

 

厚生労働省 医師の勤務実態及び働き方の 意向等に関する調査
http://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-10801000-Iseikyoku-Soumuka/0000161146.pdf

 

日本医師会 開業動機と開業医(開設者)の 実情に関するアンケート調査
http://dl.med.or.jp/dl-med/teireikaiken/20090930_21.pdf

 

この記事をかいた人


紅 花子

正看護師歴10年、IT技術者歴10年という少し変わった経歴をもつ。現在は当研究所所属ライターとして、保健医療福祉分野におけるライティング業を生業としている。この分野であれば、ニュース記事の執筆・疾患啓発・取材・書籍執筆・コンテンツ企画など、とりあえずは何でも受ける。東京都在住の40代、2児の母でもある。好きなマンガは「ブラック・ジャック」。

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