産休から非常勤、そして常勤医師として再スタート
出産を機に、今まで働いていた病院を退職する事にしました。子供が産まれれば、今までのようなハードな勤務をこなす事は不可能になります。医師である以上ある程度の勤務をこなす事は考えていましたが、今まで働いていた病院が男性も愚痴る程のハードさだったので、務まらないと思って退職を決意しました。
しかし、医師として働く事は諦めていませんでした。子供が生まれても働ける環境にある病院がある事は友達から話を聞いてよく知っていましたし、ここ最近では考慮される事も多くなってきていたからです。出産をしてから健診など診療に関わらない仕事に就く先輩や友達もいましたが、私は医師として診療をしていく方にいきたいと思いました。もちろん仕事も家庭も環境によっては、両立できると信じていましたから。私は特に恵まれた環境で、子供をいざという時にあずけられる両親がいます。常にあずける事は負担が大きいですが、保育園にいけない時などはあずける事ができるという事もありました。
コンサルタントから非常勤から勤務とのアドバイス
出産して半年後には人材エージェントに登録して、コンサルタントの人と面接。そこでコンサルタントから受けたアドバイスが、
「最初は非常勤として働きながら医師の感覚を取り戻し、同時にお子さんの面倒も見られてはどうですか?」
というものです。
確かに初めての子育てをしながら新しい現場に行くという事は、慣れるまでに時間はかかるとは思っていました。そこで言われるままに、いくつかの非常勤で勤務させてもらうようにお願いしたんです。
非常勤は現場にもよりますが、残業になる事も多くあります。しかし最初は週2回くらいから始めて、子供が保育園にも慣れてきた頃に少しずつ多めに入れていくようにしてもらいました。残業が長くなるときは親に子供を迎えに行ってもらっていたので、なるべく少なくしてもらうようにコンサルタントに相談しておきました。
ある病院から常勤として再スタート
そのうちに非常勤で働いていた一ヶ所から、常勤で働かないかとお声をかけて頂きました。そこは子育て中の医師が他にもいて、子育て医師に対する配慮がされている環境です。残業も少なく、呼び出しもありません。給与面は決して良いとは言えませんでしたが、この環境で医師を続けられるのであれば納得のいく額ではありました。人間関係も良いと感じていたので、そこに再就職する事にしました。
出産前のハードで医療の最先端を走りたいという医師スタイルではなくなりましたが、それでも患者さんにじっくりと向き合って診療できる環境は、十分私にとって理想のスタイルです。どちらも命の預かる責任のある仕事だと、医師に誇りを持って働けています。
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