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【医療ニュースPickUp 2016年6月4日】介護療養病床はどう変わるのか 厚生労働省での検討会を実施

【2016/6/4】介護療養病床はどう変わるのか 厚生労働省での検討会を実施

 

2016年5月11日、厚生労働省は「第1回社会保障審議会療養病床の在り方等に関する特別部会」を開催し、今後の介護療養病床のあり方や、25対1医療療養病床の新たな移行先に関する制度設計論議をスタートさせた。


介護療養病床はあくまでも医療機関の一機能か?

厚生労働省によると、現行の「慢性期の医療・介護サービス」を提供する施設の類型は、以下のようになっている。

 

  • 医療療養病床
  • 介護療養病床
  • 介護老人保健施設
  • 特別養護老人ホーム
  • 有料老人ホーム

 

このうち、介護療養病床のもつ機能は「主として長期にわたり療養を必要とする者のうち、要介護認定者に対し、療養上の管理、看護、医学的管理の下における介護その他の世話、必要な医療等を提供する病床」となっていた。

 

しかし「介護療養病床はあくまでも医療機関(病院・診療所)の一機能であり、長期療養の場として適切でないのではないか」という議論が持ち上がり、平成23年度末(2011年度末)で廃止されることとなっていた。

 

一方で、介護老人保健施設等への移行が進んでいないなどの理由により、廃止期限を6年間延長する措置がとられていた。この延長期限が、平成29年度末(2017年度末)で切れることから、新たな検討会による議論をスタートさせたことになる。

 

現行の介護療養病床をもつ施設等は今後、別の施設に移行する必要があるが、これについて厚労省は、今年1月に「療養病床の在り方等に関する検討会」を開催し、次の3類型を提案していた。

 

  • 【案1-1】医療の必要性が「比較的」高く、容体が急変するリスクのある高齢者が入所する「医療内包型の医療提供施設」
  • 【案1-2】医療の必要性は多様だが、容体が比較的安定した高齢者が入所する「医療内包型の医療提供施設」
  • 【案2】医療の必要性は多様だが、容体が比較的安定した高齢者が入所する「医療外付け型」(病院・診療所と居住スペースの併設型)

 

本検討会では今後、この3類型での整備に対し、具体的な制度設計を行っていくこととなる。

 

参考資料

 

厚生労働省 
第1回社会保障審議会療養病床の在り方等に関する特別部会
http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000126213.html

 

同上 資料1
「療養病床の在り方等に関する検討会」における整理案の概要等について
http://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-12601000-Seisakutoukatsukan-Sanjikanshitsu_Shakaihoshoutantou/0000126217.pdf

 

同上 資料2-1
療養病床・慢性期医療の在り方の検討に向けて ~サービス提供体制の新たな選択肢の整理案について~
http://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-12601000-Seisakutoukatsukan-Sanjikanshitsu_Shakaihoshoutantou/0000126218.pdf

 

同上 資料2-2
PDF 療養病床・慢性期医療の在り方の検討に向けて ~サービス提供体制の新たな選択肢の整理案について~ に関する参考資料1
http://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-12601000-Seisakutoukatsukan-Sanjikanshitsu_Shakaihoshoutantou/0000126219.pdf

 

同上 資料2-3
PDF 療養病床・慢性期医療の在り方の検討に向けて ~サービス提供体制の新たな選択肢の整理案について~ に関する参考資料2
http://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-12601000-Seisakutoukatsukan-Sanjikanshitsu_Shakaihoshoutantou/0000126220.pdf

 

【医師紹介会社研究所’s Eye =記事への所感=】

 

今回の検討会での資料などを見ると、基本的には「現行の介護療養病床をどう転換していくか」という議論であり、「今後、新たに病床を増やすことはしない」という方針のようです。

 

公開されている資料をさらに見てみると、介護療養病床の廃止の方向性が決まったのは、平成23年(2011年)の法改正のときですが、その前後と比較すると、介護療養病床数は、徐々に減って来てはいるようです。

 

・平成24年3月:7.8万床 → 平成27年3月:6.3万床

 

それでも、そこから後2年で6万床以上を「○○に変える」というのは、やはり難しいのではないかとも思いますが、実際はどうなのでしょうか。

 

例えば、今回「今後はこれでいきますと」となった案では、3つのパターンに分けることになりましたが、案1-1と案1-2は、医療機関の中に介護施設が同居するような形になるようです。

 

案2については、医療機関(病院か診療所かは別として)の中に、主に高齢者の居住スペースを作り、訪問診療を行う形になるようです。さらに「今後の人口減少を見据え、病床を削減。 スタッフを居住スペースに配置換え等し、 病院又は診療所(有床、無床)として 経営を維持」とありますので、例えば「数名の看護師が常駐する介護付き居住施設」のようになるのでしょうか。

 

いずれにしても、「医療を提供する」ための病床数も今後は減っていくわけですし、今後は働き手も減ることを考えると、個人的には「なるほど」と思いました。

 

今回の検討会では、あくまでも「既存の介護療養病床を転換する」ことが目的のようですが、一部の委員からは「新規参入も認めるべき」という声も上がっているそうです。

 

ただ、あまり増やしすぎても、例えば今から50年後には廃墟化する可能性を考えると、「形のあるものはそのままに、使い方だけ変えていく」方が、現実的なのではないかと、個人的には思います。

 

この記事をかいた人


紅 花子

正看護師歴10年、IT技術者歴10年という少し変わった経歴をもつ。現在は当研究所所属ライターとして、保健医療福祉分野におけるライティング業を生業としている。この分野であれば、ニュース記事の執筆・疾患啓発・取材・書籍執筆・コンテンツ企画など、とりあえずは何でも受ける。東京都在住の40代、2児の母でもある。好きなマンガは「ブラック・ジャック」。

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