薬剤師の転職面接合格ポイント

■作成日 2018/2/23 ■更新日 2018/5/9

 

みなさん、転職活動はうまくいるでしょうか?初めて転職活動をする人は分からないことだらけで、戸惑うことも多いでしょう。

 

特に転職活動を締めくくる最後の難関である面接にはお手上げの方も多いかもしれません。
面接で合否が決まると言っても過言ではないくらいに転職活動でのウェイトは重いため、手を抜くことはできません。

 

合格を勝ち取るために面接前に準備すべきこと、返答の仕方など面接対策についてここではお話していきます。


転職サイトへの登録から内定までの流れ

 

まずは基本的なところから確認していきましょう。
転職活動を始めるにあたってまず最初に行わなければならないのが、転職サイトへの登録です。

 

1ヶ所ではなく2~3ヶ所くらいは登録しておきましょう。
その方が良い求人に巡り合える確率がぐっと上がります。

 

では、転職サイトに登録した後の具体的な流れを見ていきましょう。

 

Step1.コンサルタントの方とお話

 

転職サイトに登録すると、驚くほどのスピードで電話がかかってきます。これは担当のコンサルタントの方からの連絡です。

 

いつまでに転職したいのか、希望する年収、勤務地はどこか、家から何分くらいで着く職場がいいのかなどかなり詳しく希望を聞かれます。
ここで話した希望を元にコンサルタントの方が求人を探してくれます。

 

Step2.求人の紹介

 

電話での希望の確認が終わると、コンサルタントの方が良い求人が見つかるたびにメールや電話で求人を送ってくれます。

 

転職サイトで自分で検索して探すこともできますが、コンサルタントの方が紹介してくれる求人の方が自分の希望に沿ったものなので、気に入ったものが見つかりやすいです。
また、途中で希望が変わった際はその旨をコンサルタントの方に伝えることでその都度対応してくれます。

 

Step3.気になる求人先の見学

 

人によっては、一度実際に会社を見学したいということで、エントリー前に見学をしに行く人もいます。

 

もし見に行ってみたいなと思う会社があればコンサルタントの方に相談して日程を決めてもらいます。

 

Step4.エントリー

 

気に入った求人が見つかったらエントリーをします。
エントリーというのは、この求人に応募しますよというものです、気になるところはいくつかまとめてエントリーしても問題ありません。

 

私は2ヶ所エントリーして2ヶ所とも面接を組みました。
実際に面接をしてみないと分からないそれぞれの善し悪しもあるので、この時点で無理して1ヶ所に絞る必要は全くありません。

 

面接の日時や時間など、いつが良いのかをコンサルタントの方に聞かれますので都合の良い日を伝え日程のすり合わせを行ってもらいます。
こちらから会社に直接連絡することはなく、すべてコンサルタントの方が日程調節をしてくれます。

 

Step5.面接

 

日程の調節がうまくいったら、いよいよ面接です。
緊張をほぐすために面接の場所まで来てくれるコンサルタントの方もいますので、もし1人で行くのが不安なら頼んでみるのもありです。

 

また、事前に面接の練習をしてくれる場合もあります。
何店舗もチェーン展開しているような企業だと、しっかりした部屋でガチガチに面接をすることが多いです。

 

一方で個人経営のような小さめな薬局なんかは、休憩室にあるコタツでのんびり雑談しながら面接なんてところもあります。私の知り合いは2ヶ所面接に行って、2ヶ所ともコタツで面接だったと言っていました。

 

Step5.内定

 

面接が無事に終わるとしばらくしてから、内定の可否が担当コンサルタントより届きますが、メールで送られてくるパターンがほとんどです。

 

早い所だと面接が終わって数時間後には内定のメールが届きます。遅くても翌日くらいには届くので、ゆっくり待ちましょう。

 

Step7.転職先の選択

 

内定を複数箇所から貰った場合は1つに絞ります。

 

この段階でも実はまだ、年収などの交渉が可能なので給料面で引っかかることがあれば遠慮なく伝えてもらって大丈夫です。

 

転職先を絞れたらその旨をコンサルタントの方に伝え、これで無事に転職活動は終了です。

 

実際に働き始めるまでの期間でしたらまだまだ求人先の企業と条件を交渉してくれますよ。


転職活動は事前準備が大事

 

薬剤師は転職しやすいから大丈夫と言って高をくくり、何も下準備せずに転職に挑むなんてことは怖いもの知らずすぎます。

 

きちんと下準備をしてから挑みましょう。
面接時の印象はその後の働きやすさ(上司からの評価)に直結します。

 

これだけは事前に準備しておかなければならない3つのことについて見ていきましょう。

 

1.履歴書や職務経歴書の準備

 

転職をしたいのに履歴書を準備しない人はまずいないと思いますが、良く調べもせずに書き始めてしまう人も実際にいるので注意です。

 

履歴書にはちゃんとした書き方の決まりがあるので必ずそれに沿って書きます。

 

多少、決まりとずれているからといって、それだけで不合格になることはありませんが、できるだけ印象をマイナスにするようなことは避けたいものです。常識がない人と思われてしまう危険性もあります。

 

2.面接の対策

 

どんな人とでも、どんな状況でもしっかりコミュニケーションを取れる人なら面接でもうまくやってのける人もいますが、そんな人は本当に少数です。

 

面接官に思わぬことを聞かれてたじろいでしまうことのないよう、こちらもしっかりとした事前準備が必要となります。

 

面接で聞かれやすい質問、答えにくい質問をされたときの対応の仕方などは面接本にも載っていますし、ネットで検索して調べることもできます。

 

転職の面接であれば聞かれること大体パターン化されているので、あらかじめ準備しておくだけで、面接当日の心の余裕具合はかなり違ってきます。イメージトレーニングでも良いので必ず準備しておきましょう。

 

3.マナーや身だしなみの確認

 

面接時に必要とされるマナーは普段の生活で使うことはほぼないので、意識して準備しておかないと当日に必ず面接官にマイナスの印象を与えてしまいます。

 

何人もの人の面接をしてきている面接官からすればちょっとしたあらもすぐにバレバレ。ノックの回数が違う、あいさつをしないというものから、ネクタイの色が目立つ、笑顔がないなど一瞬にして面接官はその人を判断していきます。

 

薬剤師は人と接する仕事ですので特に身だしなみや挙動には厳しい目を向けている面接官もいますので注意してください。


難しい質問への返答方法と事例

 

どんなに事前に面接の下準備をしていったとしても、面接官から答えにくいような質問をされたときにはどうしても答えるのをたらってしまうこともあります。

 

この質問は正直に答えて良いのか、それとも多少なりともオブラートに包んだ方が良いのか、いや、ここは良い印象を与えるために嘘をついた方が良いのか。

 

そんな少し答えにくい質問をされたときは、どのように返答するのが良いのでしょうか。

 

ちょっと答えにくい質問5選とその答え方をご紹介します。

 

前の仕事を退職した理由は何ですか?

ここでは例え本当だったとしても「人間関係が悪かったからです。」のようにマイナスな印象を与えることは言ってはいけません。

 

「受け取る処方せんの科目が偏っており、もっと視野を広げたいと思ったため。」
「在宅に関わることで今の働き方では見えない患者さんの姿を見て治療に貢献していきたいため。」

 

などのように前職ではできなかったことがある、という理由で伝えるとマイナスのイメージは与えません。

ここ以外にも受けている会社はありますか?また、当社の志望順位は何位ですか?

他にも受けている会社がある場合は隠さずに正直にそう伝えます。

 

もう一方の会社と迷っていてどちらとも決められないこともあるでしょう。
しかし、志望順位は何位かと聞かれたらよっぽどのことがない限りは第一志望であると伝えましょう。

 

「○○社も受けていますが、御社の○○に大きく惹かれておりますのでこちらが第一希望です。」のように答えると良いでしょう。

なぜ離職期間があるのですか?

体調が優れずに離職していた方も多いでしょう。

 

仕事をしていない期間について面接官から質問を受けることも珍しくありません。

 

質問された際には「転勤になったため。」「子どもが生まれたため。」などのように正直に離職していた理由を話せばOKです。

 

ただし、ここでも面接官にマイナスのイメージになるようなことは言わないようにします。

 

少し休憩したくて離職していたような人は「やりたいことが見つかり資格の勉強をしていました。」などのように答えましょう。

休日の過ごし方を教えてください。

この質問は面接官があなたがどういう人柄なのかを知りたくて質問している場合が多いです。

 

「ジムに行って体を鍛えています。」でも良いですし、「家で映画を観ています。」でも問題ありません。

 

ただ、間違っても「休みの日はいつもダラダラしています。」なんてことは言わないようにしてください。やる気がない人、だらしない人のようなイメージを与えてしまいます。

最後に何か質問はありますか?

いわゆる逆質問と言われているものです。

 

この質問をされたときには決して「有りません。」とだけは答えないようにしてください。

 

企業について分からないことや疑問点などを質問するのが無難です。

 

「ゆくゆくは管理薬剤師になりたいと思っているのですが、私と同年代くらいの人だと何年くらいでなれますか?」のように○○をしたいんだけど、どうなの?どれくらいでできるの?というような質問をすればあなたのやる気をアピールすることもできます。


職種別の質問切替し例

面接では職種別に聞かれやすい質問というものも存在しています。では、どのような質問をされやすいのか、その返答と一緒にそれぞれ見ていきましょう。

 

1.病院の面接

薬剤師になろうと思ったキッカケは何ですか?

パターン1.「親が薬局を経営しており、小さい頃から薬に触れて生活してきたため必然的に薬剤師になりたいと思っていました」

 

パターン2.「薬がどうやって効くのか、その仕組みを知りたくて薬剤師になりました」

今まで医療ミス(調剤ミス)をしたことはありますか?

パターン1.「はい、有ります。散剤の調剤の際に計量ミスをし、処方せんの記載とは異なる濃度で調剤してしまったことがあります。幸いにも監査でミスに気づいたので患者さんには害はありませんでした。それ以来、機械による散剤の監査システムを導入しています。」

 

パターン2.「いいえ有りません。しかし、ミスを犯さないように常に集中して仕事ができるように気をつけています。」

 

1.ドラッグストアの面接

ドラッグストアに就職したいと考えている薬剤師は少ないけど、なぜドラッグストアを選んだのですか?

パターン1.「親が薬局を経営しており、小さい頃から薬に触れて生活してきたため必然的に薬剤師になりたいと思っていました」

 

パターン2.「薬がどうやって効くのか、その仕組みを知りたくて薬剤師になりました」

今まで医療ミス(調剤ミス)をしたことはありますか?

パターン1.「自分の知識を使って困っている人の手助けをしたかったからです」

 

パターン2.「薬剤師以外のことにも挑戦したいと以前から思っており、ドラッグストアであれば経営のことから売場の作り方など薬剤師という職に囚われずに、さまざまなことができると考えたからです」

調剤はやりたいですか?

パターン1.「はい、やってみたいです。医療用医薬品にもOTC医薬品にも精通した薬剤師になりたいと考えています」

 

パターン2.「いつかはやってみたいと考えています。今のところはOTC医薬品に興味があるのでそちらの勉強をしつつも医療用医薬品の勉強もしていきたいと思っています」

 

1.調剤薬局の面接

どのようなキャリアプランを描いていますか?

パターン1.「まずはしっかりと仕事に慣れ、それから管理薬剤師やエリアマネージャーなど、どんどん力を伸ばしていきたいと考えています」

 

パターン2.「管理薬剤師などになりたいという気持ちもありますが、薬剤師の仕事について地域の方にもっと知ってもらいたいという思いもあります。そのため、地域の方と交流できるような場を作っていきたいと考えています」

面接で受かる薬剤師の共通点

 

面接で受かる人はなぜ受かるのか、きちんと理由があります。
受かる人には実は共通点があるのです。面接官がこの人は合格だ、と思うポイントをいくつか挙げます。

 

人の話をしっかりと聞いている

 

自分のことばかり優先したくて人の話を途中で遮ってしまうような人もいますが、そのような人は面接官にはあまり好かれません。

 

薬剤師は短時間で必要なことを患者さんから効率良く聞きださなければならないため、話をしっかり聞ける人というのはかなり重宝されます。

 

あいさつ・お礼がきちんと言える

 

面接に受かる人はきちんとあいさつができます。面接が始まる前と終わった後どちらかであいさつを忘れてしまう人は意外といるものです。

 

また、何かをしてもらったときにすぐ「ありがとうございます。」とお礼を言える人は相手を敬いながら仕事ができます。

 

人として必要なマナーが備わっていない人は患者さんとのトラブルも起こしやすいので距離を置かれてしまうことがあります。

 

会社について細かいところまで調べている

 

特に会社のホームページまで細かく見ている人は良い印象を与えます。

 

「ホームページのどこどこに書いてあったコラム読みましたよ。」と一言だけでも伝えてくれると面接官はうちの会社に興味を持ってくれているんだなと思ってくれます。

 

面接で良い印象を与える人とは簡単に言ってしまえば常識やマナーがしっかり身についている人のことです。

 

何か特別な才能がいるというわけではないので、日ごろの生活で意識するだけでも面接の練習になります。面接のときだけ取り繕うとしてもいずれボロが出るので普段から心がけて生活していきたいですね。

 

この記事を書いた人


野村龍一(医師紹介会社研究所 所長)
某医療人材紹介会社にて、10年以上コンサルタントとして従事。これまで700名を超える医師の転職をエスコートしてきた。担当フィールドは医療現場から企業、医薬品開発、在宅ドクターなど多岐にわたる。現在は医療経営専門の大学院に通いながら、医師紹介支援会社に関する評論、経営コンサルタントとして活動中。40代・東京出身・目下の悩みは息子の進路。

【2018最新版】正社員登録高格付け企業 Best3

薬剤師の転職面接合格ポイントと難しい質問への切り返し方

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