医師転職サイトの選び方 =No2. 担当コンサルの能力を見抜く方法=

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野村龍一

野村龍一

某医師紹介会社にて、10年以上コンサルタントとして従事。これまで700名を超える医師の転職をエスコートしてきた。担当フィールドは医療現場から企業、医薬品開発、在宅ドクターなど多岐にわたる。現在は医療経営専門の大学院に通いながら、医師紹介支援会社に関する評論、経営コンサルタントとして活動中。40代・東京出身・目下の悩みは息子の進路。

使えない転職コンサルが担当とならないように

医師紹介会社を選んだその先には、実際に医師の転職支援を直接手がける「担当者」が選任されることになります。どんなに厳正して「優良な医師紹介会社」を選んだつもりでも、実際にあなたの担当となる担当者の個人能力が著しく低い場合、これまた紹介会社を選ぶのに失敗したのと同じようなダメージを食らうことに繋がります。

要は、大事な転職の失敗という結末を避けることです。

「医師紹介会社の選び方」シリーズの第2回目となる今回は、「使える医師転職エージェント」「使えない医師転職エージェント」という個人能力にスポット当て、それぞれの特徴、見分け方について書いていこうと思います。

先生、どうせなら優秀なコンサルに担当して欲しいと思いませんか?

法人としてどんなに評判の良い医師紹介会社を選んだつもりでも、その企業に所属する全社員が必ず優秀であるという保証はありません。

当然、多くの医師紹介会社が、自社の採用基準に乗っ取る形で、一定能力もしくは一定経験値以上の人物をコンサルタントとして雇い入れている(はず)ですが、そこはやはり人間を相対評価する難しさがあり、どうしても個別コンサルタント間に能力の優劣差が生まれてしまいます

また、コンサルタントとしての能力は高いものの、人物としての倫理観や人柄にどうも「欠けるもの」がある方が存在しているのも現実ですので、こういった人物に担当をされる医師は、正直、気の毒としか言いようがありません。

紹介会社に登録をする医師としては、担当となるコンサルタントを通じてサービスを受託するわけであり、医局の退職といった段階から相談をするケースに至っては、数年間レベルでお付き合いをする可能性がある人物がその担当コンサルタントとなります。

当然、少しでも優秀な担当者に転職支援をお願いしたいというのは、サービスユーザーとしての医師側立場としては、至極当たり前といえるでしょう。

ところが、具体的に自分の担当についたコンサルタントが優秀か否かを判断する基準を持たない医師も多く、実際に契約を終えた後しばらくしてから「ハズレクジ(失礼)」をひいた事に気づき、困った困ったとご相談されてくる方もおられます。

そこで当研究所はご提案します。

医師紹介会社を選択した後、「個別コンサル選別」という、もう1段階多く、選別段階を設けて頂き、実際に先生を担当するコンサルタントが本当に優秀なのかどうかを見極める目を追加で持ちながら紹介会社との面会に望んで頂きたいと、我々は考えています。

1st Step.医師紹介会社の選択
2st Step.実際の担当者の選択

という2段階で、先生のキャリアパスにセキュリティをかけることができるというわけです。

※ただし、医師紹介会社によっては担当者そのものを選ぶことができないという企業もありますので、そういった場合は医師紹介会社ごと選択を再度考えなおすことも辞さない態度で望むようにしてください。

転職コンサル選びは医師のキャリアパスそのものに大きく影響を与えますので、遠慮なく医師側のニーズを紹介会社にぶつけるべきです。

「大手紹介会社なら安心」は危険

医師転職コンサルタント選びの基準を説明する前に、1つ注意しておきたいことがあります。よく言う、「大手紹介会社だから大丈夫です」という言葉の真偽について。

しばしば大手医師紹介会社のウェブサイトにおいて、「当社は大手だから安心」「上場企業(関連企業)だから安心」という声が聞かれますが、企業規模=所属コンサルタントの質という単純図式には至っていない点を理解しておくべきでしょう。

組織規模が小さくとも、しっかりとした個人的実力を持つコンサルタントが所属する医師紹介会社はちゃんと存在しています。極端なブランド志向は危険に繋がりやすい点があることに、早めに気づいておきましょう。

例えば、東洋経済オンラインに「金持ちドクターと貧乏ドクター」という医師紹介業界裏側に関するネタも豊富な記事をかいてたキャリアコンサルタントの中村正志氏の所属は、小規模紹介会社の株式会社ニューハンプシャーMCです。

「医師のキャリアを考える」というブログでも著名な中村正志氏のキャリアコンサルタントとしての評判はとても高く、彼に直接担当をしてもらいたい医師も数多いと聞きます。しかしながら、彼は大手の医師紹介会社に所属しているわけではありません。

小規模組織だからこそ、少数精鋭で戦っている医師紹介会社があることも、是非、知っておいて下さい。

実際、我々も大手紹介会社所属ながら「このコンサルタントはダメだな…」という人間に何人も会ったことがあります。会社の看板=信頼というのも心情的に理解できますが、先にも触れたように、転職を志す医師の皆様には、もう1段階慎重になって頂き、個別のコンサルタント能力を会社の看板だけで判断しないようにしていただきたいところです。

特に、「人材業界では大手」であっても、「医師求人紹介事業」については、ほんの近年参入したばかりという企業もありますので、そういった場合は特に注意が必要となります。何故ならば、往々にしてそういう立ち上げ事情を背景に抱える紹介会社は、医療分野の事情に長けている人材に欠いているケースが多いからです。

ただ単純に、人材サービスの延長線上で医師転職を扱っている企業が確認されており、そういった企業が医師転職に注いでいるヒト・モノ・カネのリソースと時間パワーは相対的に実力派企業と比較して劣るため、その分だけ必要な知識・経験・ノウハウが欠落している恐れがあるからです。

医師の先生ならお分りと思いますが、他の職種と一緒にして片手間でサポートできるほど、医師としての業務、あるいは医療業界は単純ではないのです。

「医師の転職求人専業」を掲げる企業やコンサルタントに、常に軍配が上がります。

医師転職をサポートするのに必要な5つのスキル

では実際に転職エージェント、転職コンサルタントとして活動するのに必要なスキルというのはどのようなものなのでしょうか。人材評価基準に関してはいろいろな視点があるかとも思いますが、当研究所が考える「デキる転職コンサルタント」の条件を下記にまとめます。

片手間のように医師転職を扱う転職エージェントには、共通して以下のことが不足しています。

  1. 医療業界知識
  2. 医師とのコミュニケーション能力
  3. 医療機関等に対する折衝能力
  4. エリア知識
  5. ビジネスマンとしての常識、信頼、優秀さ

これらはいずれも、医師が転職を成功させる上で必要不可欠です。それでは一つ一つ細かく見て行きましょう。

1.医療業界知識

医療技術のそのものの話ではありません。優秀な転職エージェントは、医療業界そのものの動向や医療人材市場に対する知識、知見に長けている人物である必要があります。

例えば、医療技術の内容詳細はわからなくとも、業界注目の用語としてはきちんと勉強をして押さえている、診療報酬改訂の動きや日本国政府の医療、特に医療費にからむ病床改変などの動向について、知識を仕入れているといったことです。また、各診療科目別の転職動向や、専門医資格取得にまつわる概要知識も欠かせません。

これらの基礎知識を知っていれば、訪問先である病院事務長や院長との会話にも支障はでませんし、求人票を作成する際の人材募集背景などについて、正確に医療機関の意思を汲み取って、登録医師に伝えることができます

医師転職エージェントは医療業界知識を知らなくていい、という話など、既に過去のものとなっています。

担当者に医療業界知識が備わっているかどうかは、先生がほんの2,3の業界動向に関する質問をすれば直ぐに喝破することができるでしょうから、少々意地悪なようですが、人物テスト目的で、初回面会時に業界動向に関する意見を質問をしてみてください。

2.医師とのコミュニケーション能力

医師紹介会社に登録して初めての担当者面談が行われると、その場に現れたのが、当初想定していなかったような「若い(若くみえる)担当者」である可能性もあります。

問題なのは、転職エージェントが若い(若く見える)かベテランかではなく、医師とのコミュニケーションをきちんと取れる能力を有している人物であるかどうかです。

コミュニケーション能力は先天的能力の度合いが強く、担当者の年齢だけでその力は量れません。実際に、コミュニティ障害に近いレベルの40代、50代の人物はどの業界にも多数います。

私に言われるまでもなく、医師免許というプラチナ資格を取得し、且つ、医師としてのキャリアを積み上げてこられた先生と正面から「医師キャリア」に関わる対峙をすることは、大きな緊張が伴います。ある程度経験を積んだ医師転職エージェントでも、初めての先生と面会する際は、ほぼ100%緊張すると言う方は珍しくありません。

そんな緊張感の中、

  • 医師のニーズを正しく汲み取るべく質問を投げることができる人物か
  • 医師が話したいことを最後までしっかりと傾聴し、その上で、不明点やニーズポイントに対して適切な会話を返すことができる人物か
  • なにより、人の目を見てしっかりと会話ができる人物か

これらを判断してみてください。

一般的に、医師との初回面会時に「おや、この人物は対人コミュニケーションが苦手なのでは・・?」と感じられた場合、就業候補先である病院担当者からも同様の印象を持たれているのは間違いないでしょう。最初の直感は、結構な割合で当たるものです。

こういう場合は、その人物ではなく違う担当者を当てて欲しい、とはっきり要求してみるべきです。担当替えの要望は、決して失礼にあたることではありません。

こういう例えは抽象的すぎて何なのですが、もし目の前に2人のエージェントがいたとして、能力が全く同じならば、「他人に好かれるタイプの人物」を選ぶ事を私達はお勧めいたしますね。

3.医療機関等に対する折衝能力

紹介会社のスタイルにより、医師に応対する担当者と医療機関(求人元)に応対する担当者が別の場合もあれば、双方を兼ねている場合もあります。

一概にどちらのほうが優れているとはいえませんが、ただ言えるのは、どちらのスタイルでも、担当エージェントに医療機関側との折衝能力が欠けている場合、転職に失敗するケースがでてしまうということです。

医療機関との折衝能力とは、端的に言えば、医師の就業条件ニーズをいかに医療機関に納得も得心もさせて了承してもらえることができるか?ということです。

多くのケースで、給与や就労時間、宿直や福利厚生を含めた諸条件は、求人票に表記されている内容とは全く別途に、紹介会社の担当者と医療機関側担当者との直接交渉により具体化していきます。

ですから、折衝能力に長けているエージェントならば、医師の給与や就労条件を大幅にアップさせた契約を勝ち取ることを成功させてきます。

しかし、折衝能力がない担当者の場合、医療機関側のプレッシャーに押しつぶされ、先方の主張に唯々諾々となりながら「先生、今回はこの条件を飲むしか無いでしょう」として、半ば医師に妥協を奨める形での就労契約に結びつけようとします。
医師が条件を妥協しようがしまいが、就労契約さえ結べば紹介会社の収入になるのですから、「こまかい交渉などはともかく、とにかく就労させてしまおう」という考えを持つエージェントまで存在していますので注意です。

医療機関との折衝能力の見抜き方なのですが、求人票をベースにしながら、少し無理な条件をオーダーしてみることです。例えば、就労条件が同じなのに給与2割増しで交渉してくれ、である等。

折衝能力を持つまともなエージェントの場合、「わかりました。ただし、給与2割増しの代わりに、就労条件として○○などが追加される可能性がありますので、ご了承下さい」など、給与アップというオファーに対する(医療機関側から提示されるであろう)現実的な交換条件についてもきちんと言及してきます。

もしくは、先生が専門医資格をお持ちであったり、過去の履歴、特殊技術、臨床経験数などを引き合いに「先生の○○を好材料として、給与2割増しを交渉します」というように、正当な交渉理由を用意して折衝に臨む準備ができる人物は、折衝能力が一定以上あるとみてよいでしょう。

一番ダメなケースは、「求人票に書いてないので無理です」と、求人票至上主義に陥り、はなから交渉意欲がない人物、または、全く逆に、無理なオーダーにもかかわらず「大丈夫ですよ!」と、正当な理由もなく安請け合いする人物です。

特に後者は「交渉したけどダメでした(だから当初条件で就労しましょう)」と撃沈してくるのがオチであり、中途まで関わってしまったために、NOが言えなくなって、結局は大きく妥協した条件で就労してしまう医師は珍しくありません。

4.エリア知識

なにげに重要なのが、就労先候補のエリア(地域)に関する情報をしっかり把握している担当者なのかどうかという点です。特に、転居を伴う初めてのエリアに就業を考えている医師の場合、エリア情報に関する知識、マーケティングができてる担当者とそうでない担当者では、結果に雲泥の差が生まれてきます。

医師の転職理由には様々なものがありますが、QOLの充実というのは非常に大きな割合を占めてきます。それには、仕事環境のみならず、生活環境に関しても、適切なアドバイスができる担当者であるべきです。

特に、転居を伴う転職を決断する場合、初めての土地などでいったいどの病院が、自身のキャリアパスに基づいた就業候補先として適切なのか?医師自身やご家族が、違和感や不自由なく生活できるエリアはどこなのか?お子様の進学に関して、学校選びはどうすればよいのか?休日の過ごし方はどうなのか?など、エリアと密接に関わった形でクリアすべき問題は山積みです。

優秀なエージェントなどは、医師の元々の出身地や今現在居住しているエリアを聞いただけで、

「それならば、○○県の○○エリアなどが、今現在お住まいの地域と風土環境が似ていますよ」

という具体案まで提供してくれます(エムスリーキャリアエージェントの例)。ここまでやって、初めて本当の「医師転職担当者」といえるでしょう。

実際に転職面談を紹介会社担当者と行っている際は、必ず上記のような、医師のライフスタイルに関するトピックが出てきて然るべきです。逆に、こういったエリア情報やQOLに関する相談を避けるような素振りを見せる担当者は、まず、おすすめできない無能な輩の可能性が高いと見てよいでしょう。

さて、面会した担当者が、エリア情報に詳しい人物かどうかを測る質問を上げておきましょう。

1.「現在の職場と同じ(逆の)就労環境が得られる職場は、どのエリアに多い?」
2.「○○学校にかよっているウチの子供を転校させるなら、どの学校がいい?」
3.「○○県の○○科患者さんには、何か特徴とかありますか?」
4.「○○エリアで医師婦人に人気のスポットとかある?」

少なくとも、医師の常勤転職を担当する事物には、これらの質問にやすやすと答える知識を持っていてほしいものです。

5.ビジネスマンとしての常識、信頼、優秀さ

最後に、一般的な条件・・・つまり、身につけていて当たり前の素養なのですが、ビジネスマンとしての常識や信頼に欠ける人物は、医師の転職支援担当者としてはふさわしくありません。

日本におけるビジネスの初歩ルールとは、なによりもまず「相手を不快にさせない一挙手一投足」に集約されています

例えば、名刺交換をする、電話をする、メールをする、服装に気をつける、正しい言葉づかいをする…これらのこと全ては当たり前の事と捉えられますが、そのベースメントにある精神は、面会した相手を思いやるためだけに行われているわけです。

ビジネスは何故、着ていて楽なユニクロの服ではなく、清潔感のあるスーツを着用するのか?それは面会相手の気持ちを思いやるからなのです。

このベースメントの意味がわかっていない担当者にあたってしまった医師は、その方が先々に被るであろうフラストレーションの事を考えると、とても哀れになります。いくらスーツを着用していても、転職を考えてナーバスになっている医師の気持ちにより即ことができない担当者がやはり存在します。

そういう人物を見分ける方法は、

1.小さな約束をして、遵守できるかチェックする
2.メールや電話の返答がマメかどうかチェックする

この2点をおすすめします。

「小さな約束」はなんでも構いません。「明日までに○○の資料を送ってくれ」でもいいし、面会場所に時間通りにちゃんとやってくるかどうかということでもかまいません。

いずれにせよ、「小さな約束」を平気で破る人物は、必ず将来的に、「大きな約束」も破ります。ですから、だれでも簡単にこなせるような「小さな約束」を大切に守る人物を、担当者として迎えたいものです。

また、メールや電話の返答スピードが遅い人物も、医師紹介会社担当者としては不向きなタイプです。医師や医療機関からの連絡には、素早いレスポンスとマメさが重要。人気のある求人は倍率も高く、スピードが生命線になってくるのは珍しくないのです。

即使える!担当の実力を即断する質問

1.「医療機関の求人票は貴方が作ってるの?」

組織型か個人型かが判別します。分業、専業、それぞれメリットもデメリットもありますが、要は、きちんと求人票の中身およびその先の医療機関について、担当者がしっかりと知識を持っているかどうかが重要です。

2.「やっぱり転職って絶対した方がいい?」

細かいバックグラウンドや事情も聞かずに転職を推めようとするコンサルタントには注意してください。力量のあるコンサルタントは、必ず「転職しないという選択肢」も併せて考慮してくれます。

半ば強引に転職をさせようとするような誘導を感じた場合、そのコンサルタントは非常に危険です。行き過ぎた成績主義に走っているか、その担当コンサルもしくは所属会社が「金欠」な可能性があります。

3.「今住んでいる環境と似た場所に行きたいんだけど(※転居がある場合)」

エリア情報とQOLに関する知識の有無を確認します。遠く離れたエリアに転居をする場合でも、今の住環境レベルを維持するにはどの場所に居を構え、そこから、どの医療機関に通勤すればよいのかについて、優秀なコンサルタントは容易に割り出してきます。

また、個人でそのエリア知識がなくとも、組織の別部署や別支店担当者から、適切な情報を必ず仕入れてくるはずです。

4.「過去に転職した先生とお会いするんですか?」

アフターフォローの可否を判断します。転職させっぱなし、紹介しっぱなしのいい加減な医師転職コンサルタントは、一切、医師のアフターフォローをしませんし、やろうとも思いません。しっかりしたコンサルタントは、先生に転職をして頂いてからのお付き合いが大事であるということをよくわかっていますので、転職サポート後に一切医師と面会しないという主義のコンサルタントは除外するべきです。

5.「●月×日までに■病院の事を調べてくれませんか?」

できれば元々知っている病院について聞いてみましょう。適当な情報はネットに出ているだけの情報しか調べてこない場合、その程度の実力しかない担当者だということです。報告期日をきちんと守れるかどうかも重要視して下さい。小さく細かな約束を守れないコンサルタントは信頼がおけませんよ。

致命的なダメコンサルタント事例3選

ダメな転職コンサルタントの「あるある」特徴もピックアップしておきましょう。下記に該当するような人物が担当コンサルタントになった場合、できるだけ担当者替えを申し出たほうが無難です(※全部実話です)。

失敗事例1:架空求人がバレてテンパったA担当

ある医師が中堅の医師紹介会社に連絡をとって面接をしたA担当。「すぐにご面会しましょう」ととてもフットワークが軽く、最初はとても好印象だった。

ところが、実際に面会した後、医師から大したヒアリングもし終えていないうちから「今うちにはこのような求人がきていますよ、どれも非公開案件で超お勧めです」と、随分と前のめりに求人票を出してきた。

いくつかの求人募集から絞り込んだという求人票をみていると、「A病院B病院という候補から非公開求人が出ていますが、B病院なら直ぐ紹介できますので是非」とやたら推してくる。

しかし、偶然とは恐ろしい物でA病院に関しては病床削減の方針があり、その先生が雇用される可能性は限りなく0に近いという事実を、たまたまその先生は知っていた。

そこでその話をA担当に追求したところ、シドロモドロで大汗をかきながら下手くそな弁明を始める始末…終いにはボールペンを持つ手が震え始めた。要はA病院の話は全くのデマカセ架空求人だったわけだ。

直感的に「あ、これは架空求人をやらかしてるな」と悟った医師は、今回の話をなかった事にしてもらい、件の医療機関に詳細を確認すると告げると、A担当は泣き出さんばかりに「すみませんでした」と陳謝しはじめた。

この件、先生をB病院になんとか入職させたいがために、半ば無理やり強引なプッシュをしていたという最低な話。こんな担当コンサルタントは論外であり、そもそも、そういった架空求人を口頭レベルでも虚偽提示するような医師紹介会社は、絶対に避けるべきである。

失敗事例2:営業成績しか気にしていないコンサルB

ブログなどで有名であり、人づてに「やり手だ」と聞いていた、中堅紹介会社所属の医師転職コンサルBと面会した某先生。流石に自社ブログで日々高説を述べることで名前が通っているだけはあって、立て板に水のようにしゃべるコンサルBに、半ば関心しながら支援業務をオーダーすることにした。

ところが、このコンサルBが薦めてくる案件、どうしても某医師の転職ニーズとは微妙に条件がずれている気がする。

そのことを指摘しても、「先生にはこの求人が1番です」、「他にはない案件ですよ、もったいない」、「何かを得るには、どこかで大きな妥協をしなければいけない事もあるんです」・・・と、某医師の意思意見とは無関係に、ひたすら就業先を早期に決めようとしているようだ。

それでも初めての転職ということで、じっくりと多くの求人募集を比較検討していきたかった某医師は、「他にも案件を持ってきてください」と冷や汗をかきつつ、強引なプッシュをかわしていたが、そのうち面会に現れるのは、コンサルBの部下と称する若者だけになってしまい、コンサルBとは電話とメールでしかコミュニケーションが取れなくなってしまった。

どうやら、某医師の他に大きな案件を抱えて、そちらに関わりっきりになっているようだ。結果として、某医師はコンサルBに半ば置き去りを食らうような形となってしまった。

「これでは納得いく転職はとてもではないが無理だ」と考えた某医師は、医師紹介会社を変更することを決断。最終的には、じっくりと身構えて歩調を合わせてくれる担当者に巡りあい、見事、転職を成功させた。

今から考えれば、件のコンサルBは自身の営業成績にすぐ結びつかない某医師の案件は部下に押しこめ、自身は他の「すぐ刈り取れる果実」のみに関わりっきりになっていたのうだろう、ということに某医師は遅まきながら気がついたのだった。

失敗事例3:「医師のことはよく知らない」とテレビで公言したC担当

C担当が所属する小規模医師紹介会社。この会社にNHKから取材が入ることになった。医師の転職活動事情に関する取材だ。

テレビに出ることは自社のPRになるため、NHKからの取材要請に二つ返事でOKしたC担当と同社社長。取材協力をしてくれる医療機関と医師の承諾も取付け、実際に取材がはじまった。

取材の中でC担当にインタビューがなされたが、「医師紹介会社は医療業界のことを相当勉強しないと成り立たない業界ですよね?」という問いに対し、C担当は「いえ、医療業界や医師の知識はなくても大丈夫です。実際担当している医師のこともよく知らないケースは多いですが、それは医療機関が調べる事になります。我々はマッチングを成功させるだけですので」という、恐ろしい台詞を答えるのだった。

実際にこの模様はNHKを通じて全国に放送され、その会社、そしてC担当がいかに医師を「単なる自社の営業のコマ」にしか考えていないのかということが、公共の電波を通じて明らかになってしまった。

このとんでもない医師紹介会社は、その後、経営危機に見舞われることとなり、ニセ医者を派遣したことが決定打となって法人は解散。現在では社長の息子を法人代表に祭り上げ、看板を変えただけの別の医師紹介会社として未だに細々と活動をしている。

まとめ – 冷静な目で紹介会社と担当者の力を見抜く

ダメな担当者のダメな逸話には枚挙が暇ありませんが、既にふれたように、「小さな約束」「素早い返信連絡(報連相)」ができない担当者は沢山存在しています。

医師が、特に現職に就きながら転職活動をする場合、総じてすべての医師は非常に多忙です。それこそ針の糸を通すような限られた時間をやりくりして、転職活動を進めることになるでしょう。だからこそ外部ブレーンとして頼りになる転職エージェントを使うのです。

そんな際に最も重要なのが、「連絡の早さ」だったりするのです。先生からの連絡に対して確認・返信・対応をいかに素早くできるか。特に条件の良い求人というものは、応募も殺到するのですぐに埋まってしまいます。

例えばあなたがせっかく紹介された求人に対して応募しようとしても、電話をすれば繋がらず、メールも返信がないのでは、モタモタしている間に求人がなくなってしまう(採用が他の人で決定してしまう)可能性もあるでしょう。

担当エージェントのレスポンスが悪いと感じたら、遠慮無く担当者を変えてもらうか、利用する医師紹介会社そのものを変えるのが得策といえます。お義理でダメ担当者と付き合い、泥沼にはまっていく必要はありませんので、是非、覚えておいてください。

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