メドピアキャリア（メドピア株式会社）の評判・口コミ・ランキング

総評：医師専門サイトメドピアの付随サービス

 

医師限定の情報コミュニティサイトであるメドピア（MedPeer）のサービスの一環として立ち上げられたアグリゲーション型の医師人材紹介サイトです。

 

最大の特徴はあくまでも他医師紹介会社サイトの仲介をしているということであって、メドピア（MedPeer）として独自に募集情報を集めたり、コンサルティングをしているわけではありません。あくまで実際の求人募集から採用にいたるまでのコンサルティング等は提携している紹介会社（５月20日現在14社）が行なうというものです。利用者はまずそのことをしっかりと理解する必要があると思われます。

 

医師専門会員制サイトとしてのメドピア（MedPeer）自体は、現在、医師の5人に一人が会員となっているとされていて、間違いなく日本最大の医師コミュニティサイトの１つであると言えます。競合サイトとしては、「エムスリードットコム（m3.com）」などが有名です。つまり医師からの信頼度やブランド力は相当あるので、それが最大の強みであると思います。

 

しかし、転職・紹介となると肝心なのは現場での転職支援、就業支援の体制や、医師紹介会社のキャリアコンサルタントの属人的なコンサルティング能力であることは言うまでもないので、オリジナルの求人サービスを行っているわけではないメドピアキャリアにとっては、オリジナル性のなさがマイナス材料になってしまいます。あくまで外部医師紹介会社の能力に依存したサービスです。

 

メドピアキャリアで紹介されている求人情報は全て提携14社の情報ですが、しかもそれぞれの紹介会社が保有している特別非公開求人情報だということです。実際、メドピアキャリアで紹介されている求人情報を提携会社のサイトで検索してもでてこない様子なので、非公開求人がメインとなっているのは間違いなさそうです（メドピアキャリアのサイトで公開された時点で「非公開求人」ではなく「吊るしの求人情報」なのでは？との疑問はさておき…）。

 

メドピアキャリアのようなアグリゲーションサイト、キュレーションサイトの特徴として、多数の外部医師紹介会社の保有求人を一気通貫で検索できるというのがメリットですが、反面、「提携医師紹介会社が、本当に優良な求人を外部に公開しているのか不明（実は二軍の情報しか提供されてないのでは？）」、「実際の現場でトラブルになった際、情報提供元のメドピアキャリアはサポートをしてくれるのか不明」という点がデメリットとしてあげられます。

 

また、そもそも情報提供元の優良医師紹介会社に登録をしている医師の場合は、特に利用する意味合いが最初から無いという現実も有ります。既に付き合いのあるキャリアコンサルタントとアナログで連携を取ったほうが、「吊るしで掲載されている求人情報」よりも、的確にノーズマッチした情報を持ってきてくれることでしょう。

 

会社概要：メドピア株式会社

会社名	メドピア株式会社
サービス名	メドピアキャリア
設立	2004年12月
代表者	代表取締役 石見 陽(医師・医学博士)
資本金	2億4710万円
年商	不明
従業員数	不明
コンサルタント数	不明
所在地	〒150-0002 東京都渋谷区渋谷2-16-5
連絡先	03-6805-0345
営業拠点	1 （東京）
厚生大臣認可	なし
医療従事者会員数	66,000人（SNS会員）

 

商業登記簿謄本（画像クリックで拡大）

 

 

メドピア会員数は半年で1割近く増加て

 

売上高等の経営指標としての具体的数字は不明ですが、メドピア株式会社が発行しているプレスリリースによれば、同社のメイン事業であるメドピアの会員数は2013年8月から2014年4月までの8ヶ月で6000人近く増加し、現在は66,000人だといわれています。日本の医師数は約30万人前後と見られていることから、医師約5人に１人がメドピアのSNS会員であると思われます。

 

また、医師専用サイトメドピアの最大の売りは医薬品に対する評価情報口コミとされていますが、その関係で日本国内で展開する医薬品メーカー多数と提携されていて、この辺も他の医師紹介会社にはない同社の強みの一つだと思われます。

 

提携紹介会社14社で2500件超の非公開情報

 

常勤で2500件超、非常勤アルバイトで1700件超。この件数をどう見るかが最大の問題です。メドピアキャリア上で説明されている夜に、この全てが14社のそれぞれ特別非公開情報だとすると余計に評価が難しくなります（※何を持って「特別」とするのかも不明ですが、ここでは不問としておきます）。

 

まず、これら全てが公開求人情報だとすれば、正直14社合計で2500件超だと少ないように思います。もちろん、公開求人情報の場合、同じ情報がいくつも重なる可能性が考えられるので、単純に14社の保有求人数の延べ合計とはいかないと思いますが、それでも提携先医師紹介会社のラインナップを見ていると、14社合計で2500件では寂しい感じがします。アグリゲーションサイトだからこそ、本来は保有求人総数を最大のメドピアキャリア利用のメリットとすべきだと思います。

 

しかし、全てが特別非公開求人情報（同サイトではそう明示しています）であるとすると、評価はまるで変わります。

 

多くの医師紹介会社サイト上において、非公開医師求人情報に関してはその保有件数自体を明示していないサイトが多く、1つの医師紹介会社でどの程度の非公開案件を保有しているかは大凡外部からは謎のままです。2500件レベルの非公開求人を保有明言している医師紹介会社はレアと言ってよいです。

 

実際、2500件を超える非公開医師求人情報となれば、私どもの調べている範囲でも2500件以上は常勤、非常勤の合計でも2つしかなく、常勤だけでいえば、間違いなく業界トップクラスになります。さらに、非常勤アルバイトでも1700件を超えるわけですから、合計すれば4200件を超える非公開情報となれば、それは大きなアドバンテージになるといえるでしょう。

 

医師求人数（2014年5月20日調査）

常勤医師	非常勤医師	アルバイト（単発）
2,515件	1,723件	0件

※キャリアコンサルタント保有求人と病医院直接応募求人を足した合計数

 

業績について

 

メドピアキャリアを運営するメドピア株式会社は業績を公開しておりません。

 

売上高（H25）	利益高（H25）	売上高（H24）	利益高（H24）
非公開	非公開	非公開	非公開

 

サービスサイトへのアクセス推移

 

アクセス状況の全体分析

 

同社運営サイトへの直近アクセス推移は上記のようになっております（2014年11月13日 SimilarWebにて調査。全体のアクセスデータが不十分で調査結果がでませんでした。つまり、まとまった規模のアクセスが集まっていない医師紹介会社サイト（月間1万PV以下、1日訪問数200名以下）として認識してよいと思われます

 

アクセス参照元サイト

 

同社サイトのアクセス流入元サイトは、データ量不足のため解析ができませんでした。

 

アクセス検索キーワード

 

同社サイトへのアクセス検索キーワードはデータ量不足のため解析ができませんでした。

代表取締役 石見陽氏

 

メドピアキャリア(メドピア株式会)代表取締役である石見陽氏の詳細プロフィールは下記のとおりになっています。石見社長は現役の医師であり、医師の立場から紹介会社を立ち上げた1社となっています。また、石見社長はFacebookに登録しているようです。

 

 

 

 

当研究所が独自で毎年調査している「日本の医師紹介会社TOP100社ランキング調査」において、メドピア株式会社提供の「メドピアキャリア」はトップ３ランキング入りできたでのしょうか？結果はこのようになっております。

 

 

残念ながら、「メドピアキャリア」のトップランキング入りはどの分野でもありませんでした。また、その他項目を含めたランキング結果一覧は下記のようになっております。

 

常勤求人募集数 部門	13位（2078件）
非常勤求人募集数 部門	12位（1781件）
スポット求人募集数 部門	39位（非常勤結果に含まれる）
非公開求人募集数 部門	27位（確認取れず）
東京 常勤求人募集数 部門	8位（418件）
東京 非常勤求人募集数 部門	10位（360件）
東京 スポット求人募集数 部門	37位（非常勤結果に含まれる）
大阪 常勤求人募集数 部門	11位（246件）
大阪 非常勤求人募集数 部門	4位（287件）
大阪 スポット求人募集数 部門	36位（非常勤結果に含まれる）
北海道 常勤求人募集数 部門	16位（52件）
北海道 非常勤求人募集数 部門	11位（12件）
北海道 スポット求人募集数 部門	37位（非常勤結果に含まれる）
愛知 常勤求人募集数 部門	14位（58件）
愛知 非常勤求人募集数 部門	13位（51件）
愛知 スポット求人募集数 部門	40位（非常勤結果に含まれる）
福岡 常勤求人募集数 部門	15位（61件）
福岡 非常勤求人募集数 部門	16位（14件）
福岡 スポット求人募集数 部門	37位（非常勤結果に含まれる）
年収1800万円以上求人数 部門	7位（957件）
健診・人間ドック求人数 部門	19位（113件）
産業医求人数 部門	15位（13件）
美容外科皮膚科求人数 部門	18位（24件）
当直なし求人数 部門	11位（204件）

 

 

 

単純に1社の独自営業で医師求人募集を集めている医師紹介会社と、外部の複数医師紹介会社の保有案件をガッチャンコして表示しているアグリゲーション、キュレーション型会社と同列に比較紹介するのは難しい面やナンセンスな面があるのは間違いありません。

 

当研究所がメドピアキャリアの評価をするにあたっても、条件があるように思います。それは、ユーザーが既に会員制サイトメドピア（MedPeer）に登録されている医師なのかどうかということです。

 

仮にユーザーが既に会員登録されている医師であれば、当然、メドピア（MedPeer）自体に対する個人的な見解を持たれていると思うので、その中で信頼度の判断はできるかと思います。信頼できると感じているのでれば、当然メドピアキャリアの求人紹介方法も気にならないと思いますし、積極活用することに障害はないでｙそう。

 

一方、転職サービス利用目的で、新規でメドピア（MedPeer）会員登録をするかどうか考えている医師であれば、前述したようにメドピアキャリア自身が転職コンサルティング活動をしているのではなく、実際の転職現場支援は全て提携医師紹介会社が行なっていることを、事前に明確・ドライに理解すること。これが最低条件になります。

 

その上で、今度はどこまでメドピア（MedPeer）提携の医師紹介会社を信頼できるかどうかを判断しなければなりません。14社もあり、最大8社まで利用が可能だということですから、それらの会社を事前に自分自身で徹底リサーチし、信用するかどうかの少々難しい（というか面倒な）判断が求められると思います。

 

もう一点、個人情報の取り扱いについて。会員制サイトとしての運用実績を重ねているメドピア（MedPeer）の会員個人情報の扱いには現状は問題なさそうです。しかし、転職相談としての医師個人情報登録をするわけですから、当然、キュレーション元の外部医師紹介会社にも一斉に情報共有展開されてしまう可能性は常に考えておいたほうが良いでしょう。メドピア（MedPeer）を始め、提携医師紹介会社の多くがまじめに個人情報保護を行っていたとしても、仮にそのなかに1社でも「不届き者」の医師紹介会社が混じっていた場合のトラブルは想像に難くありません。

 

14社全ての外部提携先医師紹介会社へ情報が共有化される恐れを感じるならば、結局は、外部提携会社の中から信頼できそうな数社をピックアップして、メドピアキャリアを通じず個人的にコンタクトを取ったほうがリスクが小さく安全になるのは言うまでもありません。

 

総括しますと、新規で登録して転職支援を求めるよりは、現状で既にメドピア（MedPeer）会員となっているる医師が転職希望した場合に利用するサービスと捉えるほうが無難のように思います。転職のために新規で登録するのであれば、検索結果ででてきた案件を紹介している紹介会社に直接登録することを、当研究所ではオススメいたします。よって、評価Bとさせていただきます。