総評:医師転職相談センター(ジーネット株式会社)
■ 記事作成日 2016/9/2 ■ 最終更新日 2016/9/2
現在の企業レビュー結果…「B評価」
「評価6項目」平均3.16の医師師紹介会社
運 営 会 社 の 信 用 性 | 【2/5】 ★★★★★ |
システム 及び セキュリティ | 【2/5】 ★★★★★ |
コンサルタントのスキルと信頼性 | 【4/5】 ★★★★★ |
求 人 の 量 的 質 的 評 価 | 【3/5】 ★★★★★ |
柔 軟 な 対 応 と 条 件 折 衝 力 | 【4/5】 ★★★★★ |
医療業界への精通度 | 【4/5】 ★★★★★ |
Tips: 総合評価の格付け基準について
当研究所コンテンツでは医師紹介会社を5段階評価(C~AAA)
総合評価は「6項目平均点」に則って以下のように格付けております。
AAA(最高の評価):4.3以上
AA(かなり高評価):4以上
A(高評価):3.5以上
B(平均評価):3以上
C(低評価):2.9以下
「医師転職相談センター」転職求人支援サービスの特徴
Good Ponts
【GOOD!】○所属コンサルタントの情熱がブログを通じて伝わる
【GOOD!】○医師転職支援と同時にクリニック開業支援も可
【GOOD!】○クリニック開業物件情報を100件以上保有
【GOOD!】○税理士、社会保険労務士、建設会社と連携体制
【GOOD!】○医師関連ビジネスのワンストップサービスを目指す
Not Bad Points
【NOT BAD!】△「全国の求人を扱う」とうたう割に地方求人数が少ない
【NOT BAD!】△求人検索機能が弱く早急な改善を期待したくなるクオリティ
【NOT BAD!】△求人票一覧にコンサルタントブログが混在して見にくい印象がある
【NOT BAD!】△求人検索機能が弱く早急な改善を期待したくなるクオリティ
【NOT BAD!】△医師紹介会社だが、看護師、歯科医師の求人を取り扱う理由が不明
【NOT BAD!】△法人代表の顔が見えてこない
【NOT BAD!】△企業信頼度を担保する、法人そのものの情報が少ない
【NOT BAD!】△コーポレートサイトがなく法人情報の入手は極めて困難
【ここに注目】所属コンサルタントに力とPR力がある一方、法人組織の実態が外から見えない
初見で「医師転職相談センター」のサイトを開いた医師にとって、一瞬「おや?」と思う方がいるかもしれません。一般的なサイトであれば大きなキャッチコピーが配置される場所に、スーツ姿の中年男性の写真があるからです。医師紹介会社サイトのレイアウト定石を破ってでもPRするのは、このサイトの最大(にして唯一?)の「推し」である、コンサルタントの小野勝広氏のビジュアルです。
小野氏は当社運営企業の社長ではありません。役員ですらなく、いち部長に過ぎない様子です。出自はビジネスパーソンで、医療関係者ではありません。ただブログを読む限り、医師の心理を十分理解した上で、最善の選択肢を提案しているように見受けられます。閲覧した医師は「この人の転職コンサルティングなら受けてみたい」と思う方が少なくないでしょう。
反面、他のコンサルタント、社長、運営組織に関する情報がなかなか見えてこず、埋没している印象があります。したがって「ここは小野コンサルタントの個人企業?」と混同される医師も珍しくないのではないかと推察されます。
さて、「医師転職相談センター」は全国区の求人を扱うとうたっていますが、求人票の7割は関東圏です。営業エリアを絞った身の丈経営といえますが、「全国」は言い過ぎのように感じました。
また、転職支援と同時にクリニックの開業支援も行っています。100件以上のクリニック物件も閲覧できます。さらにサイトには税理士、社労士、建設会社のリンクボタンが並び、転職する医師の利便性を最優先に考えたワンストップサービスを目指していることが伝わってきます。もしくは、利益額を考えると、開業コンサルティングが主たる業務になっている可能性も捨てきれません。
医療業界への精通度は一定以上のクオリティを担保している可能性が高そうです。
ただ「医師転職相談センター」には気になる点もあります。まず「医師転職」と銘打っているのに、歯科医師、看護師、薬剤師、ケアマネージャーの求人も扱っています。しかも地域だけで検索条件を絞り込むと、すべての職種の求人票が一緒くたに出てくるので閲覧者はとても不便を感じるでしょう。
コンサルタント紹介の紹介ページは、小野氏の他にもう1名の方を紹介しています。こちらのコンサルタントも、「実名」+「顔写真」+「長い自己紹介文」で紹介されています。おそらく「実戦力」といえそうな転職支援コンサルタントはこの2名しかいない模様です。
少数精鋭部隊を否定するつもりはありませんが、会社として総合的に転職支援をしてほしい医師のニーズに対応できるかは、大手医師紹介会社と比較すると、とても大きな不安が残ります。ウェブサイトサイトの「ごあいさつ」の文章すら小野氏が書いているのです。さらに会社の情報がほとんど入手できませんでしたので、本当に社長は実在するのかな?と暫く疑ってしまった位です。
「医師転職相談センター」評価チャート(5段階評価)の詳細解説
1.運用会社の信用性:評価2 ★★★★★
評価理由
- 法人組織の情報公開量が少ない
- 企業トップのプロフィールが不明
- 数少ない会社情報も裏付けが取れず、実態把握が困難
あまりの企業情報の少なさに、社名変更すら気になってしまう
「医師転職相談センター」を運営する「ジーネット株式会社」は、東京・新宿に本社を置く、資本金4,000万円の「医師、看護師、その他医療従事者の転職支援」と「医院開業・継承コンサルティング」の会社です。
会社設立は2003年で、現在の社名になったのは2013年です。旧社名は「株式会社キュービックアイディ」といいます。
拠点は新宿?赤坂?
同社について分かったのはこれくらいです。年商も従業員数も不明です。帝国データバンクにも照会をかけましたが、情報は入手できませんでした。コーポレートサイトすらなく、業務用サイトである「医師転職相談センター」の運営会社の紹介ページに最低限の項目が記載されているだけです。
また、その運営会社の紹介ページには、本社所在地が「新宿」となっていましたが、法人登記簿は「赤坂」になっていました。どちらが現住所なのかは不明です。
どうも外部から見えない点はまだあります、代表取締役の森田悟郎氏の情報が、自サイトにも外部ソースにもありませんでした。中小零細企業のビジネスでは、社長に関する情報の発信は重要です。関係者は、会社のキャラクターを社長のキャラクターから推し量ろうとするからです。
半導体ビジネスも行っている(いた?)?
同社の法人登記簿によると、「会社の目的」欄が2014年に変更されていました。新旧ともに「医療機器の製造、販売及び輸出入」とあるので、医療関連ビジネスを主たる業務としている法人ということでは一貫性がみられます。
しかし、同年の変更で、「半導体、電子部品、電子機器、通信機器の販売」が削除され、新たに「各種福祉施設の企画、設計、施工、所有、賃貸借、運営並びに管理」が加わりました。半導体ビジネスがうまくいかないので医療と介護に集中した、ということでしょうか?なんだかよくわかりません。
以上のことから、「ジーネット株式会社」の医療業界におけるポジションは「目立たないその他大勢平均的モブ企業」と評価せざるを得ませんでした。ただし、情報公開の徹底、とりわけ社長の露出によって今後の評価はすぐに変わるのではないかと感じました。
会社概要:医師転職相談センター(ジーネット株式会社)
サービス名 | 医師転職相談センター |
会社名 | ジーネット株式会社 |
株式公開 | 非公開 |
本社郵便番号 | 〒160-0022 |
本社所在地 | 東京都新宿区 新宿 6-7-22 エルプリメント新宿 355号 |
設立 | 平成15年12月18日 |
資本金 | 4,000万円 |
従業員 | 不明 |
登録医師数 | 不明 |
売上高 | 不明 |
事業所 | 東京 1拠点 |
役員 | 代表取締役 森田悟郎 |
認可等 | 厚生労働大臣有料職業紹介事業許可番号(許可番号:13-ユ-306912) |
関連会社 | 該当なし |
商業登記簿謄本(画像クリックで拡大)
商業登記簿謄本の公開について
商業登記簿謄本は、申請すれば全ての国民が閲覧することができるものであり、インターネット上に公開することに違法性がないことを、法務局・弁護士に確認済みです。ただし代表取締役の住所につきましては、プライバシー保護の観点から、自主的に非公開としています。
関連企業
該当なし
企業トップの実像
代表取締役 森田悟郎氏の詳細プロフィールは掲載されておりません。
運営元企業の業績について
医師転職相談センターを運営するジーネット株式会社は業績を公開しておりません。
売上高(H27) | 利益高(H27) | 売上高(H26) | 利益高(H26) |
---|---|---|---|
非公開 |
非公開 |
非公開 |
非公開 |
Tips:組織力か?個人力か?
医師紹介会社を選ぶ際、チームでサポートする「組織力重視の会社」かコンサルタント単体能力に依存する「個人力重視の会社」かを見極める必要があります。チームサポートを期待する場合、当然、登録する企業規模は大きいほうが有利になります
2.システム及びセキュリティ:評価2 ★★★★★
評価理由
- 個人情報登録ページすらSSL化されていない
- プライバシーポリシー内容が薄い
- プライバシーポリシーに掲載すべきクレーム等相談窓口の連絡先がない
安心して利用できない
サイトのSSL化とは、データを暗号化することで個人情報の漏洩を防ぐ技術です。グーグルも採用しています。しかし残念ながら「医師転職相談センター」には、医師が個人情報を登録するページすらSSL化されていません。これでは個人情報漏えいを危惧する医師は、安心して利用できません。
プライバシーポリシー内容が簡素すぎるのでは?
またサイトに掲示されているプライバシーポリシーは極めて簡素で、不安を高めます。登録した医師が自分の個人情報を削除したいと思っても、その手順が示されていません。プライバシーポリシーには「連絡ください」と書いてあるだけで、連絡先も書かれていません。
確かに会社の代表電話にかければよいのですが、きちんとした会社は苦情窓口を作り、窓口の電話をフリーダイヤルにしています。率直に申し上げて、「医師転職相談センター」のセキュリティ対策は、現状では対応不十分な低レベルといえるでしょう。
「医師転職相談センター」のウェブサイトについて
検索システムは早急に改善が必要なのでは…?
「医師転職相談センター」の求人検索システムでは、検索条件に「診療科」があり、100近くの科が並びます。「一般内科」「整形外科」といったメジャー科はもちろんのこと「膠原病科」や「内分泌内科」など専門分野でも選べます…が、ほとんど正しく機能していません。
「心臓血管外科」で絞っても「ケアミックス病院の内科医募集」の求人票が出てきます。「化学療法科」で検索をかけると「療養型病院の当直医募集」が出てきます。これは早急に改善が必要なレベルであると感じました。
求人一覧にブログ記事が紛れ込む
検索のやりづらさとしてまだ他にも指摘事項があります。すべての求人票を並べてみようと条件を入力せずに検索ボタンを押したのですが、求人票と一緒にコンサルタントのブログ記事が混ざってくるのです。これはバグではなく、意図的にそうアウトプットされるように設計している模様(?)です。サイトを閲覧している医師も、これはさすがにやりすぎだと感じるのではないでしょうか。
尚、地域検索をすると歯科医の求人票も混ざってきます。これってどうなのでしょうか?100%全員の医師ユーザーには無関係なノイズでしかありません。
スマホサイトは最適化済み
「医師転職相談センター」にはスマホ専用サイトがあり、こちらは比較的閲覧しやすいです。文字の大きさもちょうどよく、見やすいデザインが施されており、最適化されているといえるでしょう。
サービスサイトへのアクセス推移
アクセス状況の全体分析
同社運営サイト「医師転職相談センター」への直近アクセス推移は上記のようになっております(2016年7月19日 SimilarWebにて調査)。アクセスは順調に増加しており、同規模の医師紹介会社に比べるとかなりサイト運営状況は良い様子です。サイト直帰率は40.75%となかなか優秀な数値。1訪問者あたりPV/は1.36ページとなっています。
アクセス参照元サイト
同社運営サイトへのアクセス流入元、流出先調査は上記のようになっております(2016年7月19日 SimilarWebにて調査)。外部ドメインからのアクセス流出入は同社法人運営サイトである「医師の篆書失敗事例」サイトのみです。
アクセス検索キーワード
医師転職相談センターのアクセス検索キーワードは、所属コンサルタント小野氏のブログタイトル「ある医師専門の転職コンサルタントのブログ」が最も多い状況です(※当初アメーバブログだった該当ブログは「スタッフブログ」として同社ドメイン内で再展開中の模様)。他には企業名「ジーネット+医師」や「新天地+医師」といった、変わったキーワードでの流入があります。
Tips:その紹介会社のセキュリティは?
医師紹介会社を利用する場合は個人情報の提供が必須となります。情報セキュリティや個人情報保護に対する意識を登録前に見極めておきましょう。
3.コンサルタントのスキルと信頼性:評価4 ★★★★★
評価理由
- サイトコンテンツの半分は所属コンサルタントの紹介
- クリニック開業支援も行っており、業界知識と経験は豊富な様子
- 「医師キャリアの現実」をよく知っているコンサルタント
無理に開業をすすめない姿勢が好感
「医師転職相談センター」のコンサルティングには目を見張るものがあります。以下に紹介する文章は、自社サイトに掲示している事例紹介なので客観検証は難しいのですが、その内容はリアルで信憑性が高いと判断できます。コンサルタントのスキルが想像できます。
「クライアントは40代後半の心臓血管外科医です。地方の拠点病院で勤務していましたが、実家のある関東に戻って開業しようと『医師転職相談センター』にアクセスしました。当初は開業プランや物件について話しを始めましたが、『医師転職相談センター』側から、関東で転職してから腰を据えて開業について考えてみては?と提案し、医師も納得しました。
総合医や家庭医としての経験を積むために、総合病院の総合診療科を紹介し、さらに資金を貯めるためにバイトも紹介して欲しいとのことで、それにも対応しました。
医師は希望通りの病院が見つかり大きなやりがいを感じながら勤務を継続。院長、事務長、スタッフからの評判も良く頼られる存在になりました。医師は『もしかしたらこのままずっといるかも』と話しているそうです。」
引用:医師転職支援センターウェブサイトより
医院の開業は億円単位の資金が動くので、転職支援より「医師転職相談センター」の売り上げは多くなるでしょう。しかしこの事例では、無理に開業させるのではなく、転職をすすめています。クライアントの立場に立った親身なコンサルティングを垣間見た気がしました。
所属の転職コンサルタント/エージェント
コンサルタント小野勝弘 氏(引用URL:http://gnet.co.jp/consultant/)
コンサルタント海東謙一 氏(引用URL:http://gnet.co.jp/consultant2/)
Tips:コンサルタント個人のスキルは最重要
登録をする医師紹介会社の組織力は最も重要ですが、それに次いで厳しくチェックをするポイントが担当の転職コンサルタント(エージェント)の個人資質です。こればかりは直接言葉を交わしたり面談したりしないと判別がつかないため、登録希望企業を選定した後も、引き続き選別眼を持って臨みましょう。場合によっては担当コンサルタントの変更ができる会社を選ぶように心がけるべきです。
4.求人の量的質的評価:評価3 ★★★★★
評価理由
- 保有求人数が543件では大変心もとない(2016年7月調査)
- 求人元医療機関への取材ヒアリングはしっかり行っている印象
- 「全国対応」の割には地方求人数、総求人数共に大いに不足
医療機関の信頼を得ている印象が強い
「医師転職相談センター」のリサーチ時点での保有求人数は543件でした。内訳は、北海道7、東北15、北陸1、関東403、中部38、関西34、近畿3、中国12、山陰1、四国11、九州18です。「医師転職相談センター」は「全国の医師求人を扱う」とサイトでうたっていますが、組織人員体制からみても地方での展開力は不安があります。
ただ、求人元への取材はしっかり行っていることが、求人票の内容から推測できます。求人票を創るためのしっかりした取材は、医師紹介会社と医療いかんとの信頼関係の上に初めて成立します。「医師転職相談センター」が医療機関に信用されている1つの証拠といえるのではないでしょうか。
保有している医師求人数(2016年7月調査)
常勤医師 | 非常勤医師 | アルバイト(単発) |
---|---|---|
543件 | 0件 | 0件 |
保有している非公開医師求人数(2016年7月調査)
常勤医師 | 非常勤医師 | アルバイト(単発) |
---|---|---|
不明 | 不明 | 不明 |
医師転職相談センターの保有求人のほとんどが関東地方に集中しており、地方での転職を考えている医師への対応は難しい状況だと推測されます(地域別求人数内訳:北海道7、東北15、北陸1、関東403、中部38、関西34、近畿3、中国12、山陰1、四国11、九州18)
※キャリアコンサルタント保有求人と病医院直接応募求人を足した合計数
※同社保有の関連求人サイト全ての合計数
※アクティブ求人数のみ検索集計
医師転職相談センター作成の医師求人票について
求人元の事業所名医療機関名が公表されていない
「医師転職相談センター」の求人票は「求人元の医師募集の背景(なぜ求人募集をするのか)がしっかりと書き込んであるタイプ」です。高く評価させていただきました。ある病院の求人票に次のような記述がありました。
「メディカルエステを併設しているため、美容領域に興味ある先生も歓迎です。消化器内科の先生には内視鏡検査を、糖尿病の先生には専門外来をお願いいたします。」
求人元が求める医師像だけでなく、病院の経営方針すら見えてくる求人票記述です。求人元のことを熟知していないとこのような記載はできません。
残念なのは、求人元の医療機関名がないことです。医療機関側の匿名意向も強いのでしょうが、「東京都足立区の一般病院」とか「大田区の精神科病院」といった表現にとどまっています。医師のリクルートは秘密裏に行われるので仕方ないことなのかもしれませんが。。。
学会への参加条件も明記
また別の求人票ではこのように書かれていました。
「当直:基本なし。ただ、希望があれば相談可能(障害者病棟管理の当直で救急対応なし、40,000円/回)
学会参加制度:年2回(3泊4日)特別休暇で参加可能(旅費は東京までの費用を上限に支給。専門医更新のための場合は別途1回参加可能)」
医師の学会参加は、スキルアップだけでなくリフレッシュの意味合いもあります。「医師転職相談センター」は医者の「知りたい」を知っている、と感じました。
また「医師転職相談センター」の求人票には掲載日がきちんと記載されています。また架空求人の疑いはなさそうです。願わくば、求人掲載日とは別に求人更新日も併記するべきでしょう。
求人表掲載日 |
求人表更新日 |
充足求人掲載 |
架空求人掲載 |
---|---|---|---|
○ | × | なし | なし |
Tips:本当の求人数に注目
保有する求人数が多い医師紹介会社ほど、登録者には転職先の選択肢が増えます。当然、保有求人数が多い企業を選ぶべきですが、中には架空求人やおとり求人を掲載している悪質な企業がありますので注意すべきです。大切なのは本当にアクティブな求人数をどれだけ保有してるかです。
5.柔軟な対応と条件折衝力:評価4 ★★★★★
評価理由
- コンサルティングは土日、夜間対応も行う
- 所属コンサルタントの略歴がしっかりしている
- 実際の年収アップ事例紹介が掲載されている
激務の医師への気遣いがみえる
「医師転職相談センター」では、土日や夜間でもコンサルティングを行うと、ウェブサイトに明記しています。これは、激務の中をかいくぐって転職活動をしなければならない医師にとって、とてもありがたいサービスでしょう。「柔軟な対応力」を高く評価させていただきました。
病院からクリニックへの転職で年収増事例
また、転職事例を紹介したページでは、年収アップを実現させたことも紹介しています。この事例では、急性期病院の消化器外科医を、訪問診療クリニックに転職させました。訪問診療といっても、夜間の突発的な対応も予想以上に少なく、該当医師は満足しているそうです。医療内容と収入の両方を向上させた実績は、条件折衝力の評価を押し上げました。
Tips:求人票にない条件も交渉次第
医師の転職は求人票だけが全てではありません。転職における条件はコンサルタントが直接交渉することでいくらでも「引き出すこと」が可能です。従って、コンサルタントの交渉力は非常に重要な要素となってくるのです。
6.医療業界への精通度:評価4 ★★★★★
評価理由
- 病院と医者へのアプローチ経験が豊富な様相
- 医療知識がブログから伺える
- サイトコンテンツ「医師の転職・開業失敗事例集」は大いに参考になる
現場エピソードにこと欠かない印象
これまでみてきたように、転職紹介に加えて医院開業支援も行っている「医師転職相談センター」の医療業界への精通度は疑う余地がありません。ただし法人としての「医師転職相談センター(ジーネット株式会社)の精通度」ではなく「個別コンサルタントの精通度」かもしれませんが。
「医師転職相談センター」の「医師の転職・開業失敗事例集」はかなり読ませる内容です。医局を飛び出して病院に転職し高額年収をゲットしたものの、当直は振られるわ、専門外の患者を診なきゃいけないわで後悔の日々を送る医師。
採用面接時に提示された金額の半分しか給与で支払われず、あわてて確認するとノルマを達成しないと満額もらえない契約内容であることが判明した医師。
失敗事例集にはこのような「ぞっとする話」が並びます。これだけのエピソードをそろえていることも、この項目の評価を押し上げています。
Tips:医療業界への精通度
単なるブームに乗っかる形で医師紹介事業を始めた会社も少なくありません。概ね、そういう「素人企業」は医療業界事情に疎いので、1度でも面会して話してみればすぐにメッキがはがれます。
「医師転職相談センター」を利用した医師の声
※引用URL:http://gnet.co.jp/
心臓血管外科医師 40代後半男性
地方の拠点病院で活躍していたが、事情がありメスを置く決断をする。実家のある関東に戻って開業をしたいというご相談からスタート。弊社は、開業支援も転職支援も両方できるというメリットがあるが、それを大いに有効活用した事例。
当初は開業プランや物件について話しを始めるが、話し込む中で、こちらからの「一旦転職して関東に戻られてから、腰を据えて開業について考えてみませんか?」という提案に対し「まさしくそれもご相談しようと思っていたんです。」との事で、一旦転職に切り替える。
今までは専門性を突き詰める医療だったが、総合医や家庭医としての経験を積む為に、総合病院の総合診療科をご案内。
また資金を貯める為にもバイトも紹介して欲しいとの事で、こちらはやや専門性を活かした仕事を希望。
いずれも、ご希望通りの病院が見つかり、現在は大きなやりがいを感じながらご勤務している。院長、事務長、スタッフからの評判も良く、あっという間に頼られる存在になる。先生も職場環境を気に入って頂いており、もしかしたらこのままずっといるかも(笑)、と開業についてはもう少し先になりそうだ。
消化器外科医師 40代男性
長く急性期病院で勤務してきた中で、退院した患者さん達がどんな生活を送っているかを知りたいという考えが深まり、訪問診療クリニックを希望。
ただ、診療報酬改定で施設での診療の点数が下がり事業を縮小しているところもある中で、居宅を中心にして、本当の意味での訪問診療を行っているクリニックに行きたいとのお考え。
95%以上が居宅であるクリニックをご紹介。心配されていた夜間帯のオンコールも予想より少なく、年収もアップするなど、いい事ずくめの転職となった。
開業医 40代男性
開業して1年。患者さんも徐々に増え、軌道に乗りつつある。その中で、ご自身の視野が狭くなりがちである事、他のドクターとの接点が少なくなっている事に危機感を持ち、休診日に総合病院でのバイトを希望。
定期非常勤で週1日総合病院での外来勤務を開始。他のドクターとも情報交換ができており「内にこもっていてはいけないね~」と言いながら楽しく勤務されている。
こんな医師には「医師転職相談センター」へのご登録を薦めます
所属コンサルタントの個人的能力に惹かれた方
「医師転職相談センター」の売りは所属コンサルタント2名、特に小野氏の魅力でしょう。できれば、サイトで紹介されている2名のうち、上司の小野勝広氏のコンサルティングを受けたいものですが、多くの登録医師を一人(実際は2名でしょうが)でケアするのも無理があるわけで…場合によっては、一人ひとりへの支援が手薄に感じる可能性も考えられます。
この企業の100社ランキング結果
当研究所が独自で毎年調査している「日本の医師紹介会社TOP100社ランキング調査」において、ジーネット株式会社提供の「医師転職相談センター」はトップ3ランキング入りできたでのしょうか?結果はこのようになっております。
=該当なし=
残念ながら、「医師転職相談センター」のトップランキング入りはどの分野でもありませんでした。また、その他項目を含めたランキング結果一覧は下記のようになっております(※その理由はこちら)。
ランキング外(アクティブ求人数不明) | |
ランキング外(アクティブ求人数不明) | |
ランキング外(アクティブ求人数不明) | |
ランキング外(アクティブ求人数不明) | |
ランキング外(アクティブ求人数不明) | |
ランキング外(アクティブ求人数不明) | |
ランキング外(アクティブ求人数不明) | |
ランキング外(アクティブ求人数不明) | |
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ランキング外(アクティブ求人数不明) | |
ランキング外(アクティブ求人数不明) | |
ランキング外(アクティブ求人数不明) | |
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ランキング外(アクティブ求人数不明) | |
ランキング外(アクティブ求人数不明) | |
ランキング外(アクティブ求人数不明) | |
ランキング外(アクティブ求人数不明) | |
ランキング外(アクティブ求人数不明) | |
ランキング外(アクティブ求人数不明) | |
ランキング外(アクティブ求人数不明) | |
ランキング外(アクティブ求人数不明) | |
ランキング外(アクティブ求人数不明) |
=検索件数集計の注意事項=
- アクティブ求人数不明…これらの理由でランキング対象として集計できない
- 検索不可…条件自体がこの検索できない
- 0件…検索はできるが結果が0件
- ○○検索結果に含まれる…検索結果が別条件設定に含まれて表示されている
- 不明…サイト上に結果表示が存在せず
最終評価判定:法人そのものの実態と魅力が不明につき、B評価
他者に比べ、経営者および法人実態の情報が少なすぎる
所属コンサルタントのパーソナルブランディングを中心としたプロモーションは上手だなと感じます。しかしながら一方、どうも法人としてのジーネット株式会社の実態が見えてきません、というより、全く情報がありません。この状態で組織的なバックアップを受けることは難しいでしょう(単に「零細企業だから」というだけなのかもしれませんが)。
リサーチをしながらずっと考えていたことは、名物コンサルタントの小野氏はなぜ独立しないんだろう、ということでした。というより、既に一匹狼的な存在で「医師転職相談センター」は小野氏の個人プロモーションサイトになっており、この状況を社長はどう考えているのか(法人としてはリスクがあるのでは?)を伺ってみたいものです。実質、同社に依頼をするということは、小野氏というフリーのコンサルタントに依頼するのと変わらないのではないか?という感覚に陥る可能性が高そうです。
会社のキャラクターがもう少し分かればA評価になっていたかもしれません。現状では組織としての同社を格付けすると、B評価(平均点)というところが妥当です。
医師転職支援コンサルタント・野村龍一のアドバイス
「可もなく不可もない医師紹介会社です。企業規模にかかわらず、中身は特徴の見当たらない平均点の会社ですので、特に積極的に登録をする理由はあまり見当たりません。求人情報も古かったり内容がはっきりしないケースも目立ちます」
ここからB評価の医師転職相談センターに登録/相談する
【登録前にお読み下さい】
この会社の登録者の多数は、こちらの会社を同時登録することで優良求人を複数獲得する確率が大幅に向上することが当研究所の調査結果でわかっています。
何故、3社同時登録で優良求人が見つかるのか?
エムスリーキャリアエージェント |
医師転職ドットコム |
この記事を書いた人
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