医師がクリニックへ転職するメリットとは?

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野村龍一

野村龍一

某医師紹介会社にて、10年以上コンサルタントとして従事。これまで700名を超える医師の転職をエスコートしてきた。担当フィールドは医療現場から企業、医薬品開発、在宅ドクターなど多岐にわたる。現在は医療経営専門の大学院に通いながら、医師紹介支援会社に関する評論、経営コンサルタントとして活動中。40代・東京出身・目下の悩みは息子の進路。

医師がクリニックへ転職するメリットとは?

医師の就職先といえば、“病院”というのが一般的でした。しかし、近年では勤務スタイルの多様化に伴い、クリニックへの就職・転職を希望する医師も増加しており、実際に求人情報も増加してきています。

今回は、勤務先としての“クリニックと病院”の違い、クリニックで働くメリット・デメリットについて考えていきたいと思います。

医師転職市場におけるクリニックの定義

まずは、クリニックの定義からおさえていきましょう。クリニックは診療所のことであり、医療法では病床数によって以下のように定義されています。

  1. 病院:20床以上の病床を有するもの
  2. 診療所(クリニック):病床を有さないもの又は19床以下の病床を有するもの

医療法上、病院は“施設について傷病者に対し真に科学的かつ適正な診療を与えることが出来るものであること”としており、構造設備等についても相当程度、充実したものであることを要求しています。

一方の診療所については、構造設備等に関して、病院ほどの厳重な規制はされていません。

クリニックと病院の違い

病院では最新の医療設備を備えていることも多く、様々な検査や治療を行うことができます。そのため、難易度が高い治療を必要とする患者さんや、複数の診療科にまたがる病気を抱えている患者さんがいます。

従って、多くの症例に対応し、様々な病気に対する治療経験を積むことができるのが、病院の特徴です。

一方のクリニックでは、病院と比べると、比較的身近で一般的な疾病の診療が主になります。

地域医療の中では、クリニックはかかりつけ医の立場となることから、患者の気持ちに寄り添った医療を提供することや、患者さんの話をしっかりと受け止めることも求められます。

大きな病気の可能性を発見すること、患者さんの症状を総合的に捉えることも重要です。

クリニックで働くメリット・デメリット

クリニックと病院の勤務を比較すると、大きく違うのは勤務時間の違いではないでしょうか。特に入院施設を有しないクリニックでは、基本的には外来診療がメインであるため、夜勤や当直はほとんどありません。

勤務時間の面では、病院よりも比較的自由度が高いことがメリットと言えます。

報酬の面でも、患者を多く集めている人気のクリニックであれば、大病院に勤務するのと引けを取らない高収入を得ることも可能です。

特に高い報酬を望むなら、自由診療の多い診療科(例:美容外科、精神科、産婦人科など)を選択すると、より高額の収入を得ることが可能となります。

但し、クリニックは、地域内の“かかりつけ医”という位置づけであることから、訪れる患者さんは、身近な疾病であることが多く、重症度が高い、あるいは複数診療科での診察が必要な患者さんは、地域の中核病院等へ紹介することになります。

高度な医療に接する機会は少なくなるため、高度な医療技術や救急医療、先端の機器を扱った治療の経験を積みたいと考える場合は、病院の方が好ましいケースが多いでしょう。

また、クリニックでは勤める医師の数も少ないため、病院のように周りの医師たちから刺激を受ける環境ではないかもしれません。

しかし、特定の分野や診療科を究めたいと考える医師や、育児や家事と両立させたいと考える女性医師にとっては、クリニック勤務は非常に魅力的な選択となりえます。

クリニック勤務医師の平均年収は?

ではクリニック勤務の場合、どれくらいの収入が見込めるのでしょうか?

転職の際に、年収は大変気になる部分です。しかし、医師の年収というのは、実態の把握が難しい部分もあります。

医師の年収は、働く病院や役職などによっても変わってきますし、常勤医師としての年収だけでなく、当直の回数や臨時勤務(アルバイト)の有無によって大きな差が生じるためです。

これからお示しするデータは、厚生労働省による「平成27年賃金構造基本統計調査」を基にしています。

この調査は、主要産業に雇用される労働者について、その賃金の実態を、労働者の雇用形態、就業形態、職種、性、年齢、学歴、勤続年数、経験年数別等に明らかにする目的で実施されており、“賃金センサス”と呼ばれています。

平成27年の賃金構造基本統計調査によると、勤務医全体の平均年収は10,982千円ということになります。

この値は、独立開業している医師のデータが含まれていない勤務医だけのものなので、一見年収としては低く感じると思います。

また、全ての年齢層の医師(勤務医)の平均として算出された数字であるため、他の職業と比較する際のひとつの目安にはなりますが、個々の医師にとっては必ずしもこの通りではない可能性があります。

では、次に年齢別、企業規模別データを見ていきましょう。

賃金構造基本統計調査では、企業規模による区分を行ったデータも公開されており、1000人以上、100~999人、10~99人の3つの区分に分けられています。このうち10~99人の部分をクリニックと想定し、表にました。

ここでは、1000人以上と100~999人のデータは割愛していますが、医師の年収の特徴として言えることは、一般企業では大企業ほど年収も高くなる傾向がありますが、医師の世界では施設規模に反比例する傾向が表れています。

つまり、クリニック>中規模病院>大規模病院 の順で年収が高い傾向にあるのです

医師全体の年収よりも、クリニック勤務医の年収が高いことからも、このことが読み取れます。

しかし、このデータは常勤先の給与のみのものであり、実際にはアルバイトを掛け持ちしている場合など、相当額の収入がプラスされることになるので、もっと高年収を得ている医師も多いと思われます。

例えば1回6万円の当直アルバイトを週1回、年間50回勤務する場合は、300万円程度が年収にプラスされることになります。

当直以外のアルバイトでも、医師の場合は時給1万円以上のものが多いため、自分自身の体力次第で、年収を上げていくことが可能です。

クリニックの求人例

クリニックでの求人は、常勤/アルバイトに関わらず、様々なものがあります。ここでは、当サイトでご紹介している転職サイトのうち、上位3位以内に入るような“評価の高いサイト”で紹介されている求人の例を、いくつかあげてみます。

医師の転職は、全国区で考えることができます。自分にとって働きやすい地域や、生活しやすい地域から転職情報を検索することができます。また、医師の転職必要条件には、高い“専門性”という要素もあります。

しかし、多くの条件の中から、自分の希望にマッチする転職情報を探し出し、報酬や勤務開始日などの条件を交渉するのは、時間もかかりますし、非常に困難です。そのような場合は、医師転職のプロに任せる、という選択肢もありますので、検討してみるべきでしょう。


参考資料

厚生労働省「医療施設の類型」
http://www.mhlw.go.jp/wp/hakusyo/kousei/10-2/kousei-data/PDF/22010206.pdf#search=’%E8%A8%BA%E7%99%82%E6%89%80+%E5%8C%BB%E7%99%82%E6%B3%95′

厚生労働省 平成27年賃金構造基本統計調査
http://www.e-stat.go.jp/SG1/estat/List.do?bid=000001058843&cycode=0

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